玄関ドアの結露を防止する対策と発生する原因|カビのリスクを回避し寒い土間を快適に
玄関ドアに発生する結露は地域の気候や間取りによって変わります。ひどい結露が発生している場合は住宅の劣化リスクが高まるので予防対策が必要です。応急処置には結露吸収テープなどの手軽な対策がありますが、戸建て住宅であれば玄関の断熱をおすすめします。
結露がひどく冷える土間のある寒い玄関を快適にする方法を考えていきましょう。
Contents
すぐにできる玄関ドアの結露防止対策
玄関ドアにひどい結露が発生している状況で、とにかく今すぐ結露を何とかしたいという場合は、ホームセンターや通販で手軽に購入できる結露対策グッズが役立ちます。
結露吸水テープ
結露を吸い取り蒸発させる効果のあるテープです。厚みのある強力タイプを使うと、量の多い結露にも対応できます。
断熱シート
玄関ドアの内側に貼り付けて、外部の冷気が玄関ドアの内側に伝わるのを抑え、結露を軽減します。玄関ドア用ではありませんので、玄関ドアのサイズに合わせてカットして玄関ドアに貼りつけます。
玄関ドア用マグネット断熱カーテン
玄関ドアの室内側に取り付ける断熱効果のあるカーテンです。室内の暖かさが玄関ドアの室内側に伝わらなくなるので結露が軽減します。のれんのような形状でマグネットがついているので、開閉しなくても通り抜けられます。
玄関ドアの枠の上部に粘着テープで取り付けをするので、お客様レビューの口コミを見ると落ちてしまうこともあるようです。
上記の方法はいずれも応急処置としては役立ちますが、長く住まう戸建て住宅には最適な方法とは言えません。効果と耐久性が高いとは言えないことに加え、玄関内の雰囲気が損なわれるからです。
戸建て住宅玄関の結露の原因と根本的な防止対策
玄関の結露は耐久性と効果が薄いシートやカーテンではなく、根本的な防止対策として玄関ドアの断熱性を高める必要があります。
玄関ドアの結露の原因
玄関ドアに結露が発生する原因は、玄関ドアがアルミで作られているからです。アルミは温度の影響を受ける素材ですので、冬は外気温の低さで玄関ドアが冷えてしまいます。
その冷えたドアに、室内の暖かい空気が触れると、空気中から水分が放出され、玄関ドアに水滴となって貼りついてしまう現象が結露です。
結露の発生量は外気温と玄関内の温度差が大きいほど増えます。寒さが厳しい地域では結露が発生しやすい状況にありますが、間取りによっても発生量が変わります。
キッチンや浴室など水蒸気が出る場所が玄関に近い、または玄関入ってすぐリビングという間取りは結露が発生しやすいです。
一方、廊下が長くリビングのドアが常にきっちり閉じられている間取りでは、暖かさが流れて来ません。その為、玄関内は非常に冷えるのですが、玄関ドアの結露は発生しにくいです。ただし、玄関が寒いという悩みが生まれます。
戸建て住宅玄関の結露の根本的な防止対策は断熱ドア
玄関ドアの室内側と室外側の温度差を極力抑えると、長い期間に渡って玄関ドアの結露を軽減できます。その為には、一時しのぎではなく、半永久的に玄関ドアに断熱性を持たせなくてはなりません。具体的にはアルミ玄関ドアから断熱玄関ドアへの交換です。
断熱玄関ドアとは、内部に断熱材が充填されている玄関ドアを指し、高断熱ドアと断熱ドアがあります。
高断熱ドアも断熱ドアも、共通して結露を軽減します。また、玄関ドアを通して熱が出入りしないので、玄関内の冬の寒さと夏の暑さが改善するほか、隙間風もなくなります。
隙間風がなくなると、住宅全体の断熱性が向上します。冬に家を寒くしている原因の一つは隙間風で、壁や床の断熱性を低下させているからです。
新築から年数が経つと、木造住宅は住宅の重みや地震や台風の揺れの蓄積で、次第に歪みが生じます。その結果、玄関ドアの枠が圧迫されて、枠と玄関ドアの間に隙間ができてしまうことがあるのです。
玄関ドアだけではなく、室内ドアや窓など、家の中の開口部のどこに隙間が生まれるかわかりませんが、できてしまうと隙間風以外に、ドアや窓の開閉が重くなる原因にもなります。
断熱ドアへの交換時には、枠が補正されて隙間がなくなり、隙間からの冷気の侵入や暖房の熱の流出が解決します。また、開閉時の動作の重さや鍵のかかり難さも解決します。
断熱ドアには高断熱ドアと断熱ドアがありますので、それぞれの特徴を確認しておきましょう。
高断熱ドア
北海道や東北地方など雪が多く寒さの厳しい地域であっても、外気の冷たさを室内側に伝えることがないので、結露の発生が抑えられます。
ドアの厚みが70mmもあり、袖や採光窓にはアルゴンガス入りのダブルLow-Eトリプルガラスが使われている上に、下枠には熱遮断構造の形材が採用されています。
下枠に熱遮断構造の形材が採用されている理由は、寒冷地で発生する「下枠の表面に発生した結露が凍結し、枠と扉が離れなくなってドアが開閉できなくなる」という事態を防ぐ為です。
断熱ドア
断熱ドアにはD4仕様とD2仕様という2種類があります。D4仕様は温暖な地域向けの断熱仕様なので、結露にお悩みの場合にはD4仕様より断熱性の高いD2仕様をおすすめします。
断熱ドアの厚みはどちらも共通して40mmで、内部に断熱材が充填されています。さらにD2仕様のガラス部分にはLow-E複層ガラスが使われている他、枠も断熱構造です。その為、寒さが厳しい地域であっても結露の軽減ができ、玄関の冷え込みを改善します。
断熱玄関ドアについて詳しくはこちらからご覧いただけます。
マンションや賃貸住宅の玄関ドアの結露防止対策
分譲マンションや賃貸住宅の玄関ドアは、結露を解決したくても、個人で玄関ドア交換が許可されないことが多いです。築年数が長いなどの事情がある場合には許可されることもありますが、玄関ドアの交換はマンション全体の外観に影響を与えるので、ほとんど許可されないのです。
その為、断熱玄関ドアに交換できなくても、できるだけの防止対策をして結露を減らすしかありません。前述したように断熱シートやカーテン、吸水テープなどの対策をする他、日常的にできることを確認しておきましょう。
こまめに結露を拭き取る
発生してしまった結露はカビを防ぐ為、結露がついたら拭き取りましょう。
居室の換気をする
水分を含んだ暖房をしている居室からの空気が玄関に流れ込む率を減らす為、こまめに換気をします。
加湿器の使用を控える
冬は空気が乾燥するので、リビングでは暖房と同時に加湿器を使うご家庭が多いですが、結露が発生しやすくなってしまうので使用を控えましょう。
管理組合や家主に確認する
多くの場合、分譲マンションでは管理組合、賃貸マンションでは家主が玄関ドア交換の権限を持っています。許可されることは少ないですが、念のため管理規約を確認してみましょう。
玄関ドアに発生する結露を放置するリスク
玄関ドアに結露が発生している場合、玄関内の収納やシューズボックスの中も湿度が高くなっています。玄関ドアの結露は目に見えるので、こまめに拭き取ることで、表面上の解決はしますが、収納やシューズボックス内の湿度は解消できません。
その結果、収納内のコートやシューズボックス内の靴の汚れと水分が栄養素となって、カビが繁殖する恐れがあります。同時に玄関内に嫌なにおいが充満することもあれば、靴がダメになってしまうなど、他の問題もおこるでしょう。
さらにひどい結露を放置し続けていくと、壁や床を通って建物内部に水分が浸透していくこともおこりえます。
内部に浸透した水分が構造部に及ぶと腐朽菌が繁殖したり、湿度が高くなった木材にシロアリ被害が発生したりすれば、住宅全体の劣化が進んでしまいます。
今日か明日にもとにかく結露対策をしたいという場合には、吸水テープなどで応急処置をし、同時に玄関ドアの交換計画を進めることが、結露を半永久的に軽減することに繋がります。
気候や間取りによっては、断熱ドアに交換しても完璧に結露をなくすことができない場合もありますが、カビや住宅の劣化からは住宅を守れます。
こちらの記事は窓の結露について書かれていますが、カビの危険性は玄関のカビも同じです。
>>>YKKAP株式会社「窓と結露に関する意識調査」を実施 約80%の人が「窓の結露」を経験し、経験者の約70%が悩んだことがあると回答/結露がもたらす健康被害について具体的に知らない人は全回答者の約90%に
結露対策に役立つ玄関ドア交換の方法と費用
結露対策に役立つ玄関ドアは断熱ドア、または高断熱ドアです。どちらもカバー工法という壁を壊さない工事で交換するので、1日で工事が完了します。
カバー工法の流れは、玄関ドアや袖、ランマを撤去し、玄関ドアの枠に新しい枠と新しい玄関ドアや袖、ランマを取り付けるというシンプルな工事です。
カバー工法について詳しくはこちらのコラムからご覧いただけます。
>>>玄関ドアリフォームのカバー工法とは?YKKAPとリクシルのドア交換は1日でできる
「ドアリモ 玄関ドア D40・D20」断熱ドアの工事費込み交換費用
断熱仕様にはD4とD2があり、基本の製品価格はD4仕様です。さらに断熱性を高めたい場合には、オプションでD2仕様を追加します。
枠タイプ | 工事費込みリフォーム費用 | D2仕様にするオプション料金 |
片開き | 28万600円~40万7,100円 | 2万7,500円 |
親子 | 36万4,100円~51万2,600円 | 3万250円 |
片袖 | 31万7,580円~46万8,380円 | 3万7,730円 |
袖付き親子 | 39万3,580円~56万3,530円 | 4万3,230円 |
両袖 | 35万5,960円~50万6,600円 | 3万2,010円 |
両開き | 48万6,750円~57万2,550円 | 5万4,450円 |
こちらからデザイン別に詳しくご覧いただけます。
高断熱ドアはお見積もりの中にありませんが、お取り扱いがございますので、お気軽にお問い合わせください。
また、玄関ドアの中にはロックしたまま風を採り入れられる通風デザインもございます。冬の間は換気の為とはいえ、開けることはほとんどありませんが、春から秋にかけては、開放しておくことで玄関爽やかな空間になり快適です。
通風玄関ドアについてはこちらのコラムから詳しくご覧いただけます。
>>>玄関ドアの風通しを良くしたいけれど防犯は大丈夫?
玄関ドアの交換は結露の解決や暑さ寒さ対策に加え、スマートキーが導入できるなど、玄関を便利にします。結露にお悩みで解決策をお探しの際にはお気軽にご相談ください。
玄関ドアの結露防止対策なら新潟NO.1窓屋窓助へ
窓屋窓助は、窓のリフォーム、玄関ドアや引き戸の交換、ガレージシャッター設置などを通じて、新潟県(新潟市・長岡市・上越市など県内全域)の地域の皆様の夢や暮らしに貢献させていただきたいと願っています。
窓のリフォームでは、断熱性を高めて温熱環境を向上させ快適な家にすると共に、空き巣への不安、結露など窓に発生している問題を解決することが第一の目的です。
そしてそれと並行して、工事の質やサービスの良さ、費用もリフォームの成功・失敗に繋がります。
私達は、気持ち良く窓のリフォーム工事が完了し、結果も満足と思っていただけるリフォームにしなくては!という想いでスタッフが一丸となって取り組んでおります。
補助金を利用したリフォームのお手伝いも致しますので、お気軽にご相談ください。

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