断熱窓で冬の寒さと結露対策｜効果を高めるガラスの選び方と最強リフォームの方法
断熱窓とはガラスとサッシの断熱、気密性によって家の中への熱の出入りを抑える窓です。窓から逃げる暖房の熱の量が多いと家の中は寒くなります。逆に窓から侵入する太陽熱の多さは室温上昇の原因です。
逃げていく熱と、侵入してくる熱を抑える断熱窓にする方法や、最強の断熱性を持たせる夏冬兼用できるガラスの選び方を見ていきましょう。
Contents
断熱窓が暖房をしていても寒い冬を解決する理由
断熱されていない窓が多い住宅では、冬になると暖房をしているのに寒い、または最適な室温にする為に電気やガスを大量に使うので光熱費が嵩むといった状況になりやすいです。同時に断熱化されていない窓のある部屋は、夏になると冷房が効きにくく、暑さにも悩まされます。
新築時に屋根や外壁、床などが断熱されているにも関わらず、その効果が充分に発揮されない理由は、窓が断熱化されていないと室温調整がしにくくなるからです。その結果、暑さや寒さによって快適性を損なわれてしまいます。
室温調整をしにくくなる理由は、夏に室内を暑くする太陽の熱と、冬に室内から逃げていく暖房の熱の多くが窓を通るからです。夏は70％以上の熱が窓から入り、冬は60％近くの熱が窓から逃げていきます。
せっかく、外壁や屋根が断熱されていても、熱が窓から出入りしてしまえば、その効果は薄くなってしまうのです。
画像出典：経済産業省資源エネルギー庁 省エネ住宅 開口部の断熱
窓からの熱の出入りが抑えられれば、住宅の断熱性は向上し、冷暖房の効率が良くなるので省エネ効果も得られます。断熱性の低い窓の場合、冬は外気温と室温の差が大きくなる為、結露が発生することが多いのですが、窓の断熱化で結露問題も解決します。
また、夏の陽射し対策として、断熱にプラスαとして遮熱機能を持たせると、さらに太陽熱と紫外線を遮ることができ、より省エネ性が上がります。
夏の暑さ対策に役立つ窓のリフォームについてこちらから詳しくご覧いただけます。
＞＞＞新潟の窓にはゴーヤ？間に合わなかった！そんな時はリフォームで解決
断熱シートより寒さ対策効果が高い断熱窓
窓の断熱化にはガラスに断熱シートを貼る方法もあります。窓交換や内窓設置などのリフォームができない賃貸住宅には手軽にできるので最適ですが、長く住まう戸建て住宅には最適とは言えません。シートを貼りつけた窓は、耐久性も断熱性も断熱窓より低いからです。
断熱シートとは、ガラスに貼り付け、窓に断熱性を持たせるシートです。ホームセンターや通販で購入し、DIYで貼り付けできるタイプから、専門の業者に依頼して貼り付けてもらうタイプまで多様な種類があります。
DIYで貼り付けられる断熱シートの中には安価な製品もあり手軽に窓の断熱化ができますが、高い断熱効果はありません。業者に依頼して貼り付ける断熱シートは、作業料も含まれるので費用はかさみますが、DIYの断熱シートよりは効果が高いです。
ただ、DIYと業者に依頼のどちらの方法をとったとしても、ガラス部分しか断熱ができず、十分な効果は得られません。窓の断熱には3つの要素が必要だからです。
断熱シートなら結露を吸い取る隙間テープが必要
ガラスの断熱性以外に、サッシの断熱性と気密性がなければ、窓に十分な断熱効果を持たせることはできません。サッシは素材によっては、熱を出入りさせてしまうからです。
窓のサッシには、アルミサッシと樹脂サッシ、アルミ樹脂複合サッシがあります。この中で、窓の断熱に役立つ熱を通しにくいサッシは、樹脂サッシとアルミ樹脂複合サッシです。
アルミサッシの窓ガラスに断熱シートを貼っても、サッシ部分から熱が出入りしてしまう為、断熱シートの効果が充分に活かされません。同時にサッシの結露も解決されません。
サッシの結露を防ぐ為には、サッシに貼り付けて結露を吸い取る隙間テープが必要です。
断熱シートならカーテンも必要
窓枠とサッシの間に隙間があれば、その部分からも熱が出入りします。築年数の長い木造住宅では窓枠とサッシの間に隙間が生じていることが少なくありません。その部分から冷気が侵入したり、暖房の熱が逃げていったりします。
結露吸い取り用の隙間テープで、隙間からの熱の出入りを抑える為には、窓の下部だけではなく、クレセントの周辺も含めて四方に洩れなく貼り付ける必要があります。
ただ、この方法は、お部屋の雰囲気を低下させてしまうので、気になる方もいらっしゃると思います。その場合には、窓全体を覆う厚手のカーテンを取り付けて、隙間風を防ぐことも必要です。
断熱シートについて詳しくはこちらからご覧いただけます。
＞＞＞窓の断熱効果を体験！ガラス・サッシ交換効果をプロが解説｜シートとの比較も
窓の断熱効果を上げ寒さを抑えるガラスの選び方
窓の断熱効果を上げる3つのポイントのうちの一つであるガラスは、断熱性の高さと遮熱性に影響します。
熱を出入りさせない素材を使った気密性の高いサッシに、断熱性の高い窓ガラスが組み込まれれば、最強の断熱窓が生まれます。断熱性が高い順に窓ガラスの種類を確認しておきましょう。
トリプルガラス
3枚のガラスで構成される断熱ガラスです。外窓に使われるガラスの中で最も高い断熱性を備えています。
真空ガラス
2枚のガラスの間が真空になっているガラスです。内窓に使われるガラスの中で最も高い断熱性を備えています。
Low-E複層ガラス
2枚のガラスのうち1枚にLow-E金属膜がコーティングされているガラスです。遮熱タイプと断熱タイプがあります。
複層ガラス
2枚のガラスで構成される必要最小限の断熱性を備えています。
断熱窓のガラスとサッシについてこちらから詳しくご覧いただけます。
＞＞＞断熱窓へのリフォームで冷暖房の効率アップ｜窓・サッシの種類によって変わる効果と費用
寒さ対策に効果的な断熱窓にするリフォームの種類
窓の断熱リフォームには、窓交換と内窓設置という2つの方法があります。窓交換はサッシごと断熱窓に交換、内窓設置は断熱窓を取り付けるリフォームです。
断熱窓に交換する窓交換
窓交換にはカバー工法とはつり工法という2つの方法があります。工事方法と窓交換の際にできることの範囲が異なります。
カバー工法での窓交換
カバー工法は今ある窓枠の上に新しい枠を取り付けた後、新しい窓を取り付ける方法です。新しい枠を取り付けるので、窓枠と新しい窓のサッシとの間の隙間が解消され、気密性が向上します。壁を壊さないので1日で工事が完了し、工事費も抑えられます。
カバー工法での窓交換の際にできること
窓交換の際には、気密性が上がることの他に2つできることがあります。
■ 窓のサイズを小さくする
窓のサイズを小さくしたり、複数に分割したりできます。間取り変更をしたいが窓が干渉する、システムバスに交換したいが窓が浴槽と被ってしまうというような状況を解決できます。
■ 開き方タイプを変える
対面の窓がなく風が通りにくい部屋の窓を、引き違い窓から縦すべり出し窓に変更できます。縦すべり出し窓はウィンドキャッチ窓とも呼ばれる窓です。外側に貼りだした窓ガラスに壁に沿って逃げてしまう風があたり、室内に採り込まれます。
はつり工法での窓交換
はつり工法は壁を壊して窓枠ごと交換する方法です。こちらは窓枠自体を作り直します。新築時と同じように、新しい窓は新しく作った窓枠に取り付けられますので、気密性が確保されます。
窓枠が劣化して窓を支えられない状態になっていたり、現在より窓の間口や高さを拡げたりしたい場合には、こちらの方法が採用されます。壁を壊すので大掛かりな工事になる為、5日程度の工期がかかり費用も嵩みます。
はつり工法での窓交換の際にできること
窓を大きくすることも、開き方タイプを変えることも、耐震性に影響しない範囲ですべて自由にできます。
窓交換の断熱効果に影響するガラスとサッシの組み合わせ方
窓交換で最も高い断熱性を得られる断熱窓は樹脂サッシにトリプルガラスが組み込まれた窓です。次がアルミ樹脂複合サッシにLow-E複層ガラスが組み込まれた窓です。
窓交換について詳しくはこちらのコラムからもご覧いただけます。
＞＞＞窓交換の方法｜リフォーム費用と注意点を解説
断熱窓を取り付け二重窓にする内窓設置
窓の断熱化には、二重窓にする方法もあります。今ある窓はそのまま残し、室内側に断熱内窓を取り付けるリフォームです。2重窓には、外窓と内窓の間の空気層が熱の出入りを抑える働きがありますが、内窓を断熱窓にするとさらに高い断熱効果が得られます。
内窓のサッシには基本的に、サッシの中で最も断熱性が高い樹脂サッシが使われます。アルミサッシと比較して耐候性や耐久性が高くない樹脂サッシですが、内窓であれば雨風にさらされることがないからです。
内窓に使われるガラスで最も断熱性が高いガラスは真空ガラスです。外窓に使われるトリプルガラスと同じ断熱性能を備えています。
次がLow-E複層ガラスで、遮熱タイプと断熱タイプのうち、窓の向きや窓周辺の環境、間取りなどに合わせて、最適なタイプを選びます。予算を抑えたい場合には複層ガラスも選べます。
真空ガラスについてこちらから詳しくご覧いただけます。
＞＞＞マドリモ内窓プラマードUの特徴｜真空ガラスで高断熱＋防音｜寸法の測り方は？
内窓について詳しくはこちらのコラムからもご覧いただけます。
＞＞＞内窓で二重窓にしても断熱効果なし？防犯や防音・結露軽減にも役立つ二重サッシのメリット
できるだけ多くの窓を予算内で断熱化したいという場合にはおすすめの窓リフォームです。窓まわりの環境に合わせて、サッシ交換と内窓設置を組み合わせてリフォームする方法もあります。
寒さを解決する断熱窓にかかる費用と利用できる国の補助金
新潟での断熱窓にするリフォーム費用を確認しておきましょう。
新潟エリアのYKK APマドリモ窓交換費用（製品価格＋工事費）
窓の種類 |
大（掃き出し窓サイズ） | 中（腰高窓サイズ） |
| 複層ガラス＋アルミ樹脂複合サッシ | 約13万円～20万円 | 約15万円～22万円 |
| Low-E複層ガラス＋アルミ樹脂複合サッシ | 約19万円～26万円 | 約21万円～29万円 |
新潟エリアでのYKKAPマドリモ内窓プラマードU引き違い窓設置にかかる取り付け工事費込み費用
| ガラスの種類 | 腰高窓 | 掃き出し窓 |
| 複層ガラス | 約7万円～9万円 | 約11万円～13万円 |
| Low-E複層ガラス | 約8万円～10万円 | 約13万円～15万円 |
| 防犯合わせ複層ガラス | 約14万5000円～16万円 | 約21万5000円～23万円 |
断熱窓へのリフォームで使える国の補助金
窓の断熱リフォームは、国が住宅の断熱化を支援する先進的窓リノベ2025事業の補助金の対象です。
補助金についてこちらから詳しくご覧いただけます。
- ＞＞＞2025年二重窓(内窓)リフォーム補助金最新情報｜先進的窓リノベ事業の継続が決定！
- ＞＞＞環境省 断熱窓への改修促進等による住宅の省エネ・省CO2加速化支援事業（先進的窓リノベ2025事業）について
窓屋窓助では補助金申請のお手伝いもしておりますので、断熱窓へのリフォームを検討される際にはお気軽にご相談ください。
詳しくはこちらからご覧いただけます。
＞＞＞先進的窓リノベ2025事業 現地調査・見積予約を開始しました！
窓の断熱でどの方法が最適なのか迷ってしまったらお気軽にご相談ください。
こちらにご自宅の窓のサイズをご記入いただくと、ご希望のガラスの種類別に詳しい費用をご確認いただけます。
断熱窓にして冬も夏も快適な家にするなら新潟NO.1 窓屋窓助へ
窓屋窓助は、窓のリフォーム、玄関ドアや引き戸の交換、ガレージシャッター設置などを通じて、新潟県（新潟市・長岡市・上越市など県内全域）の地域の皆様の夢や暮らしに貢献させていただきたいと願っています。
窓のリフォームでは、断熱性を高めて温熱環境を向上させ快適な家にすると共に、空き巣への不安、結露など窓に発生している問題を解決することが第一の目的です。
そしてそれと並行して、工事の質やサービスの良さ、費用もリフォームの成功・失敗に繋がります。
私達は、気持ち良く窓のリフォーム工事が完了し、結果も満足と思っていただけるリフォームにしなくては！という想いでスタッフが一丸となって取り組んでおります。
補助金を利用したリフォームのお手伝いも致しますので、お気軽にご相談ください。
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