風除室を玄関に後付けする費用はどのくらい?
雪が多い地域では玄関フードとも呼ばれ親しまれている風除室は、玄関に吹き込む風や雪、雨を防いでくれる玄関を包むガラス張りの小さなスペースです。YKKAPやリクシルなどのメーカーの風除室があります。
サイズや形状によって風除室の価格が変わり、玄関周りの状況によって工事費が変わる為、後付け費用には10~50万円と幅があります。
Contents
風除室の役割
玄関アプローチと、玄関ドアの間にある天候に左右されないスペースが生まれるので、雪の多い季節にも玄関が使いやすくなります。
悪天候から玄関を守る
雨の日には風除室の中で傘を閉じたり、レインコートを脱いだりできます。風除室の中にハンガーラックを設けておくと、濡れたレインコートを室内に持ち込まずにすみます。また、風除室の中に傘を広げて乾かすこともできます。
また、靴の裏についた泥汚れで玄関内が汚れる心配もありません。強風や吹き降りの雨が玄関内に入り込むことや、玄関ドアが風に煽られることを防げます。
家の中への冷気の侵入を抑える
外気と玄関ドアの間にワンクッションあるので、家の中への冷気の侵入が抑えられます。断熱玄関ドアと組み合わせると、完璧に断熱できます。
花粉を家の中に持ち込ませない
外出時、花粉や黄砂は衣服や髪の毛に附着するので、玄関内でコートを脱いだり、付着した花粉を払ったりすると思います。その場合、玄関から室内へも花粉が飛んで行ってしまいますが、風除室であれば、玄関内への侵入を抑えられるので、家の中に花粉が拡がることを避けられます。
風除室の便利な使い方
風除室は収納スペースとしても、外部からの視線対策としても役立ちます。
玄関周りをすっきりさせる使い方
天候に左右されず、土足で立ち入れるスペースが玄関土間意外に生まれるので、収納として活用すると玄関周りをすっきりさせる効果があります。
玄関土間内に広い収納がある住宅では、ベビーカーや自転車を玄関内に持ち込めますが、都心部の住宅ではなかなか設けられないことが多いです。ただ、玄関内に広い土間収納がなくても風除室を設けると、広い土間収納として使えます。
玄関のプライバシーを確保する使い方
風除室には格子の袖スクリーンなどを組み合わせて通りや隣家からの視線を遮ることができます。
おしゃれな空間として楽しむ使い方
植物の鉢を置いたり、棚を設けて小物を飾ったりして楽しめます。ガラス張りなので住宅の雰囲気をより良くする効果もあります。また、冬場は家の中に入れないと枯れてしまう植物も安全に冬を越せます。
風除室を後付けする方法と費用
風除室は玄関の位置によって後付けする方法が変わります。出入り口と納まりのタイプ、屋根の形状の組み合わせ方で全体のデザインが決まり、使い方に応じて窓のタイプを決めていきます。
Ⅰ型タイプ
玄関ドアが3方の壁に囲まれている場合には、空いている部分に引き戸やドア、袖を設けます。1面だけであることに加え、屋根を設ける必要がないので最も費用を抑えられます。間口の幅によって出入り口の形状と幅が変わります。
1.800~2.000mmの幅であれば、片引き戸+袖、両引き戸、2枚引き込み戸などが選べます。片引き戸の場合はFIX部に格子のスクリーンを選ぶと、目隠し効果が得られます。この場合の費用は10~20万円程度です。
間口の幅が2.700~3.600mmでは4枚建てになるので20~25万円程度かかります。また、引き戸には上吊式とレール式がありますが、レール式の方が価格を抑えられます。
チョコッと解説 上吊式とレール式の違い
- ■ 上吊式 吊元が上部にある引き戸です。足元がフラットになるので、躓きにくく、ベビーカーや車椅子での通行が楽です。
- ■ レール式 下部にレールがあるタイプです。機能的には風や雪の吹込みに対する防御力が上吊式より高いという特徴があります。
風除室の向き、地域の風の性質や気候に合わせ、雪の吹込みや強風が多い場合には、レール式、家族の事情に合わせバリアフリーにしたい場合には上吊式が向いています。
L字タイプ
玄関が家の角にあるなど、玄関の片側が壁に面している外観デザインの場合には、L字型の風除室を設けます。正面を引き戸にし、側面に窓を設ける、正面をFIXにし、側面にドアを設けるなど、住宅の形状や間口と奥行きのサイズ、通りや隣家との位置関係などに配慮して、自由に組み合わせできます。
風除室の出入り口には引き戸が採用されることが多いのですが、L字タイプは幅が狭くなることがあり、そのような場合にはドアが使われます。
このタイプも、面は1面増えますが屋根が必要ないので、20~25万円程度のリフォーム費用です。玄関の上が幅の広いバルコニーになっている場合には、風除室の幅も広がるので、費用が嵩みます。
コの字タイプ
3方を覆う風除室です。玄関の軒の出の下に設ける場合には屋根は必要ありませんが、軒の出がない場合には屋根も組み合わせます。コの字タイプは3面のうち、どの方向にも出入り口を設けられるので、通りや隣家との位置関係などに配慮して、自由に組み合わせられます。
屋根には、標準屋根と合掌屋根、片流れ屋根があります。玄関周りが正面に雪が落とせない状況であれば、和風住宅には合掌屋根、モダンな住宅には片流れ屋根が向いています。
サイズによって異なりますが、屋根をつける場合には、40万円程度のリフォーム費用です。
チョコッと解説 標準屋根の勾配について
YKKAPの標準屋根には、2種類の勾配が用意されています。一般タイプの屋根勾配は15°ですが、屋根勾配調節タイプは5°から30°まで勾配を調整できるようになっています。
風除室の窓や網戸について
風除室は冬には寒さから玄関を守ってくれますが、夏には温室のような状態になってしまいます。その為、風を通す為に窓や網戸が必要です。
窓
採光以外に採風もできる引き戸やルーバー窓があります。FIX窓と組み合わせて、陽射しや風を採り入れたい場所に配置できます。
網戸
風除室のオプションに網戸はありませんが、玄関用の網戸を設けられます。
風除室のタイプ別施工事例
新潟エリアでの風除室の施工事例を納まりのタイプ別にご紹介します。
平面Ⅰ型タイプ
L字タイプ
コの字タイプ
こちらのブログにも施工事例があります。準備万端!冬囲い
風除室と固定資産税の関係
増築した部分が家屋の一部とみなされると、固定資産税の税額が変わることがあります。
住宅を新・増築された後に車庫や物置・風除室等を設置された場合、建築確認申請や不動産登記をされていない簡易な建物であっても、次の3つの要件を満たしている場合は固定資産税(都市計画税)が課税されます。
外気分断性
屋根及び壁(一般的には三方以上)があり、雨風をしのぐことができることをいいます。ただし、壁については絶対的要件とはされておらず、建物の使用目的を達成する上で望ましい大きさ、構造、形状をしているか等総合的に判断します。
土地への定着性
基礎等で土地に定着していることをいいます。ただし、コンクリートブロック等の上に置いてあるだけの物や基礎が無い物でも、建物の大きさ、重さ、構造等を総合的に考慮し定着性があるとみなされる場合があります。
用途性
目的とする用途(居住、作業、貯蔵等)に使用できる状態にあることをいいます。
(注)実際にその用途に使用しているかどうかではありません。
したがって、車庫や風除室等は簡易なものでも課税対象となりますが、壁のないカーポート 等は家屋の課税対象とはなりません。物置については大きさにより定着性の有無が変わり課税されない場合もあります。
引用:車庫・物置・風除室等を設置される方へ – 北海道苫小牧市
建物を新築・増築された方へ
新潟市では地方税法に基づき、建物を新築・増築された方に、固定資産税・都市計画税の基礎となる評価額を算出するための家屋調査をお願いしています。
風除室を設けた場合には、お住まいの自治体に問い合わせをしてみましょう。
風除室は悪天候の際にも玄関を快適に使える環境にします。また、雪掻きや庭の手入れ用品などを収納できるので玄関周りがすっきりします。風除け室を計画される場合には、お気軽にご相談ください。
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