窓リフォームの種類による工法や効果と費用の違い

窓リフォームの種類による工法や効果と費用の違い

窓のリフォームでは、寒さや暑さ、音の出入り、風通しを解決できます。効果の高さと費用は、窓に使うガラスとサッシの素材によって異なり、窓のリフォームの種類と窓の数によって全体の費用が変わります。

その為、窓のリフォームをする際には、目的と予算に合わせてガラスとサッシを決定すると同時に、最適なリフォームの方法を選ぶことが大切です。

断熱目的の窓のリフォームには4つの種類がある

窓のリフォームをする目的の多くは、寒さを解決することです。この場合、家中の窓を断熱窓に交換するリフォームが最も効果的な方法です。家中の窓を交換する場合に考えられる工法は2つあります。

壁を壊して窓を交換するリフォーム

壁を壊す窓の交換

外壁も取り壊すスケルトンリフォームをする場合には、壁を壊して窓を交換する方法が最適です。スケルトンリフォームの場合には、構造部だけ残して外壁をすべて取り除くので、壁を壊したり、足場を組んだりする費用を窓の為に算段する必要がありません。

加えて、他の工法に比べて窓の単価が抑えられるという良さもあります。リフォーム用の窓ではなく、新築用の窓の中から好みの窓を選べるので、窓選びの自由度も上がります。外壁も壊す為、もし窓枠の周囲が劣化していたとしても、問題なく新しい窓が取り付けられます。

しかも、日当たりや風通し、プライバシー確保などを間取りと並行して考え、最も良い位置に、自由なサイズと開閉方法の窓を設けられます。ただ、窓だけのリフォームの場合には、壁を壊す、壊した壁を処分する、足場を組むなどに費用が嵩み過ぎるのでおすすめできません。

内窓を設けて二重窓にするリフォーム

内窓プラマードU 

外壁のリフォームはせず、窓だけで断熱リフォームをしたいという場合には、内窓を設置して二重窓にする方法が最適です、今ある窓は残し、室内側に新しい内窓を設けて二重窓にするという工法です。

この工法が優れている点は、時間と費用を抑えられるということです。工事は一窓およそ1時間で完了します。そして、4人家族が暮らす一般的な2階建て住宅で、家中の窓に内窓を設置した場合に、およそ100万円程度で家中の断熱が実現します。ただ、壁を壊す工法ほどの自由度がありません。

今ある窓の位置に、今ある窓のサイズに合わせて内窓は設けられます。その為、窓を大きくしたり、小さくしたりといったことはできません。また、もとの窓に換気扇やエアコンがついていたり、内倒し窓だったりする場合には、内窓が設けられません。

壁や屋根、床の断熱改修をする場合にも、窓の位置やサイズは変えられません。しかも、家中を断熱すると数百万円の費用がかかります。それと比較すると、窓の位置やサイズは変わりませんが、半分以下の費用で家中の断熱ができるので、内窓設置は魅力的な窓のリフォームです。

枠を被せて窓を交換するカバー工法でのリフォーム

YKKKAPマドリモ断熱窓への窓交換リフォーム

カバー工法は今ある窓は取り外し、今ある窓枠の上に新しい窓枠と窓を取り付けるという工法です。窓のサイズを小さくしたい場合にはカバー工法での窓交換が向いています。例えば、浴室や洗面所に換気の為、間口いっぱいの幅の窓がついている場合には、窓のサイズを小さくできます。

また、内窓が設置できない窓にも、窓交換なら対応できることがほとんどです。窓交換は内窓より費用が嵩む為、費用を抑えて家中の窓を断熱化したい場合には、窓と窓周辺の状況に合わせて、内窓と窓交換を使い分けることが効率的です。

カバー工法での窓交換の特徴はこちらのページで詳しくご覧いただけます。壁は全くこわすことなく、窓を取替する

ガラスだけを交換するリフォーム

ガラス交換に使われる真空ガラススペーシア

窓枠もサッシも残し、ガラスだけを断熱ガラスに交換する方法です。内窓設置よりもさらに手軽にできます。ただ、ガラスだけを交換する為、サッシからの熱の出入りは変わりません。

サッシには非断熱のアルミサッシと、断熱性のあるアルミ樹脂複合サッシ、断熱性の高い樹脂サッシがありますが、内窓には樹脂サッシ、カバー工法の窓交換には、樹脂サッシ、又はアルミ樹脂複合サッシが使われます。このことによってガラス面だけではなくサッシ部分からの熱の出入りも抑える為です。

一方、ガラス交換ではアルミサッシのままなので、サッシから熱が出入りしてしまいます。加えて、窓交換や内窓設置では、気密性が向上するため、隙間風がなくなります。その結果、隙間からの熱の出入りもなくなるのですが、ガラス交換の場合には、気密性も変わらない為、隙間からの熱の出入りも解消できません。

最もわかりやすい比較としては、窓交換や内窓設置では結露の発生が抑えられますが、ガラス交換の場合、サッシの結露はなくなりません。ただ、真空ガラススペーシアを使った場合には、一般的な複層ガラスより高い断熱効果が得られます。

 

結露対策・高断熱性に優れた窓ガラス【真空ガラス スペーシア】

「スペーシア」は、世界で初めてつくられた真空ガラスです。 ガラスとガラスの間に真空層をつくることで、一枚ガラスの約4倍、 一般的な複層ガラスの約2倍の断熱性能を実現しました。 それにより結露の発生要因を抑え、結露対策にも効果を発揮します。

日本板硝子株式会社【真空ガラス スペーシア】

真空ガラス スペーシアについて詳しくはこちらのページをご覧ください。窓屋窓助がオススメする最強の断熱ガラス!真空ガラス スペーシア

風通しが良くなる窓のリフォームは窓交換

風通しを良くするの窓のリフォーム

地域の風の性質や窓の向きによっては、風があるのに室内に風が入って来ない窓があります。これは、風が建物の壁に沿って流れていってしまう為です。このような場合には、縦すべり出し窓に交換すると、外にすべりだした窓のガラス面に風があたる為、室内に風を採り込めます。

壁を壊さなくても、カバー工法で引き違い窓からすべり出し窓に交換できるので、手軽に風を採り込める窓に変えられます。もちろん、すべり出し窓にも断熱窓はあるので、断熱と同時に風通しも確保できます。

断熱以外に防音にも役立つダブルフレーム工法の内窓

内窓プラスト ダブルフレーム工法

外部からの騒音を解決したいという場合や、楽器の練習音がご近所に迷惑にならないようにしたいという場合には、内窓が向いています。内窓と外窓の間にある空間が、音の伝わりを抑える働きをする為、内窓には防音効果があるのです。

内窓の中でも特に防音効果を高める工法がダブルフレーム工法です。ダブルフレーム工法とは窓枠に対して、外枠+内枠のダブルフレームで内窓とのすき間を極力なくして高気密を実現する工法です。この工法を活かす為に、綿密な採寸によるオーダーメイドの内窓が使われます。

 樹脂メーカーでもある大信工業が、妥協することなく断熱力と防音力を追求した「内窓プラスト」。最大の特徴は独自開発のダブルフレーム工法です。この工法は設置枠に対して、外枠+内枠のダブルフレームで内窓とのすき間を極力なくして高気密を実現する、他社には見られない画期的なものです。専門工法のため高度な施工技術を要しますが、「内窓プラスト」の標準工法として確立しています。

大信工業PLAST 独自開発技術ダブルフレーム工法

 防音と断熱という内窓の働きを最大限にする為には、ガラスやサッシの断熱性以外に、気密性が求められます。窓枠と内窓がピッタリ密着していなくてはならないということです。ところが、住宅の窓枠は新築時からの経年によって左右差が出るなど、歪みが生じています。

その為、内窓を設ける窓枠を綿密に採寸し、歪みが出ていてもフィットする窓枠が製作されます。加えて、オーダーメイドされた窓枠を、隙間なく施工する為には特別な技術が求められるので、メーカーから認定を受けた技術者だけが施工することになっています。

目的別窓のリフォームの種類の比較

目的に合わせた窓のリフォームの特徴や工法、費用の違いを比較してみましょう。

断熱が目的の工法の比較

  特徴
はつり工法 位置、サイズ、開閉方法、窓のデザインなど、すべてに対して自由度が高い

工事期間が長い

カバー工法 ひと窓約1時間の手軽な工事
内窓 ひと窓約1時間以下の手軽な工事

断熱性以外に防音性を得られる

ダブルフレーム工法 断熱性以外に高い防音性を得られる
ガラス交換 ひと窓数十分の手軽な工事

サッシの結露、隙間風は他の窓のリフォームほどには抑えられない

 

工法別メーカーと施工の依頼先

  メーカー 施工の依頼先
はつり工法 新築用の窓のメーカー全て 大工+建具や
カバー工法 YKKAPマドリモ 建具や

リフォーム専門店

ホームセンター

内窓 YKKAP マドリモ プラマードU
ダブルフレーム工法 大信工業 内窓プラスト 大信工業から認定を受けた技術者のいる建具屋や工務店
ガラス交換 YKKAP アタッチメント付複層ガラス 建具や

リフォーム専門店

ホームセンター

日本板硝子社 真空ガラス スペーシア 日本板硝子社から認定を受けた技術者のいる建具屋や工務店

 

防音が目的の工法の比較

  メーカー 効果
内窓 YKKAP マドリモ プラマードU
ダブルフレーム工法 大信工業 内窓プラスト

 

工法による費用の違い

  費用
はつり工法 フルリフォームと同時にする場合には、窓の価格だけで済む
窓だけの為に壁を壊す場合には足場や廃材の撤去、壁や床の修復などに100万円以上必要
カバー工法
内窓
ダブルフレーム工法
ガラス交換 真空ガラス スペーシア 掃き出し窓で12万円程度

YKKAP アタッチメント付き複層ガラス 掃き出し窓で6万円程度

 

カバー工法での窓交換・内窓・ダブルフレーム工法での内窓の費用の違い

窓のリフォームに使われるガラスは、複層ガラス→Low-E複層ガラストリプルガラスの順で効果が高くなると共に、価格が上がっていきます。窓のリフォームでは工事費込みで価格が表示されますが、ガラスとサッシの種類によって全体の価格が変わります。

YKKAPのサイトに記載されている窓交換の参考価格

参考価格(引違い窓)商品代 + 工事費

 160 ~ 190cm高さ 190 ~ 200cm  160 ~ 190cm高さ 90 ~ 110cm  70 ~ 80cm高さ 90 ~ 110cm
約 26〜36 万円 約 18〜25 万円 約 15〜22 万円

引用:YKKAP 樹脂窓ラインアップ

この費用の幅は、ガラスの種類、サッシの種類、サイズによるものです。

新潟エリアでの窓交換の費用

窓交換の費用(製品価格+工事費) 腰高窓 掃き出し窓
複層ガラス+アルミ樹脂複合サッシ 約13万円~20万円 約19万円~26万円
Low-E複層ガラス+アルミ樹脂複合サッシ 約15万円~22万円 約21万円~29万円

 

プラマードUの内窓設置にかかる工事費込み価格

YKKAPのサイトに記載されているマドリモ プラマードUの工事費込み価格

 160 ~ 190cm高さ 190 ~ 200cm  160 ~ 190cm高さ 90 ~ 110cm  70 ~ 80cm高さ 90 ~ 110cm
 1118 万円  612 万円  511 万円

引用:YKKAP 樹脂窓ラインアップ

新潟エリアでの内窓設置にかかる工事費込み価格

YKKAPマドリモ プラマードU

プラマードUの特徴はこちらのページで詳しくご覧いただけます。今ついている窓はそのままに、内窓をつける!

内窓設置の費用(製品価格+工事費)サッシは全て樹脂サッシ 腰高窓 掃き出し窓
複層ガラス 7万円~9万円 11万円~13万円
Low-E複層ガラス 8万円~10万円 13万円~15万円
防犯合わせ複層ガラス 145000円~16万円 215000円~23万円

 

大信工業 内窓プラスト

一般的な内窓に比べて気密性が高いため、優れた断熱性と防音性を備えている内窓です。

内窓プラストの特徴はこちらのページで詳しくご覧いただけます。窓屋窓助がオススメする上質で最強の内窓

内窓プラスト設置の費用(製品価格+工事費)サッシは全て樹脂サッシ 腰高窓 掃き出し窓
複層ガラス厚み 18mm 10万~12万円 14万~16万円
Low-E複層ガラス厚み 18mm 12万~14万円 16万~18万円
防音合わせ複層ガラス厚み 6.8mm 19万~21 23万~25
防音合わせ複層ガラス厚み 12.8mm(最厚) 22万~24 29万~31

同じ種類のガラスであっても、ガラスのサイズが小さいほど価格は抑えられ、大きいほど嵩むので価格に幅があります。

新潟エリアでの窓交換・内窓設置の価格について詳しくはこちらからお問い合わせください。

お問い合わせ

 窓のリフォームは種類によって得られる効果や工法、費用が変わります。また、同じ工法であってもガラスの種類やサッシの素材によって窓の価格が変わります。窓のリフォームを計画される際には、目的と予算に合わせて計画を進めることが大切です。

目的ははっきりしているのだけれど、どの種類の窓のリフォームが良いのかしら…?と迷われた時には、お気軽にご相談ください。目的と窓まわりの状況に合わせて最適なプランを提案させていただきます。

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