内窓の価格・目的別リフォーム費用と利用できる補助金
二重窓にするリフォームは、メーカーによって効果の高さと内窓の価格が変わります。内窓のメーカーにはリクシル、コメリ、プラスト、三協アルミ、ykkマドリモなど数多くあります。
この中で断熱性が高いYKKAPマドリモ、断熱性に加えて防音性の高いプラストの価格を参考に、浴室断熱や防音・遮音など目的別にリフォーム費用を見ていきましょう。
内窓の特徴
内窓は二重窓の室内側につける窓です。新築時に設けることもありますが、既存の住宅では、断熱や防音の為に今ある窓はそのまま残し、室内側に内窓を設けて二重窓にします。
窓が二重になると、「外窓と内窓の間の空気層」が熱や音の伝わりを抑えるので、断熱や防音の効果が得られます。
内窓設置で得られる効果
二重窓にすると、室内環境が向上します。
■ 暖房の熱の流出と冷気の侵入が抑えられ、寒い季節でも少ないエネルギーで暖かい室温が維持できる
■ 遮熱タイプの複層ガラスを選ぶと、暑い季節でも太陽熱の侵入が抑えられ、冷房が効率よく働くので涼しい室温を維持できる
■ 結露が抑えられる
■ 外部からの騒音や風の音を抑えられる
■ 家の内部から、楽器の練習音が外に漏れてしまうことを防げる
■ 二重窓はガラス破りの手間が二重になる為、犯罪者に避けられる可能性が高く、防犯性も向上する
少し不便になること
■ 窓の開閉と施解錠の手間が2倍になる
これらの効果の高さは内窓のメーカー、ガラスの種類、サッシの素材によって変わり、それに伴って内窓の価格も変わります。その為、目的に合わせて内窓を選ぶことが大切です。
メーカーやガラスの種類によって異なる内窓の価格
設置方法、内窓のメーカー、ガラスの種類、サッシの素材によって内窓の価格は変わります。
設置方法によるリフォーム費用の違い
内窓設置のリフォームには、DIYでする方法と業者に依頼する方法があります。
DIYでする方法
コメリなどの内窓をホームセンターや通販サイトで購入し、DIYで設置するので、内窓の価格もリフォーム費用も抑えられます。
価格.COMに掲載されている内窓の中で、コメリドットコムが扱っているアクリサンデーというメーカーの内窓の価格を参考にしてみましょう。
エコな簡易内窓キット Lサイズ(W1800×H1400mm以内の内窓用)13,500 円となっています。のこぎりや両面テープなどが同包されているので、DIYの用具を揃えなくても設置できそうです。ただ、寄せられているコメントを見ると、一窓に4時間程度かかるようです。
専門の業者が取り付ける内窓のような断熱性、気密性、防音性の高さは期待できませんが、賃貸住宅などで一冬を乗り越えたいというようなケースには便利だと思います。
業者に依頼する方法
業者に依頼して内窓の設置をする場合には、製品価格と工事費用はまとめて提示されていることがほとんどです。工事費も含めた一般的な価格の相場は、基本の複層ガラス+アルミ樹脂複合サッシで一窓8~15万円です。ただ、ガラスやサッシのグレードが上がると、効果が高まると同時に価格も嵩み、30万円程度になることもあります。
内窓のメーカーによる価格の違い
価格を抑えられる内窓は前述したような簡易内窓ですが、業者に依頼して取り付ける窓にも価格の差があります。
AGC/旭硝子の内窓には「まどまど」と「まどまど plus」があります。その中で、「まどまど」にはアルミと樹脂の複合断熱構造サッシが採用されています。その為、他のメーカーより抑えられた価格の内窓があります。
YKKAPマドリモ、リクシルリシェント、三協アルミノバリスの内窓には、樹脂サッシだけが使われているので、価格の幅はAGC/旭硝子の内窓ほど大きくはありません。
大信工業プラストにも樹脂サッシが使われています。さらに、「気密性を高める為に個別の窓枠に合わせて製作される」ことに加え、「サッシ自体が非常に精巧に作られている」為、他のメーカーより価格は高めです。
参考の為、YKKAPマドリモの内窓プラマードUと大信工業の内窓プラストの価格を比較してみましょう。
プラマードUの内窓設置にかかる工事費込み価格
YKKAPのサイトに記載されているマドリモ プラマードUの工事費込み価格
大 | 中 | 小 |
幅 160 ~ 190cm
高さ 190 ~ 200cm |
幅 160 ~ 190cm
高さ 90 ~ 110cm |
幅 70 ~ 80c
高さ 90 ~ 110cm |
約 11〜18 万円 | 約 6〜12 万円 | 約 5〜11 万円 |
引用:YKKAP 樹脂窓ラインアップ
新潟エリアでの内窓設置にかかる工事費込み価格
YKKAPマドリモ プラマードU
内窓設置の費用
(製品価格+工事費) サッシは全て樹脂サッシ |
腰高窓 | 掃き出し窓 |
複層ガラス | 約7万円~9万円 | 約11万円~13万円 |
Low-E複層ガラス | 約8万円~10万円 | 約13万円~15万円 |
防犯合わせ複層ガラス | 約14万5000円~16万円 | 約21万5000円~23万円 |
大信工業 内窓プラスト
内窓プラスト設置の費用
(製品価格+工事費) サッシは全て樹脂サッシ |
腰高窓 | 掃き出し窓 |
複層ガラス
厚み 18mm |
約10万~12万円 | 約14万~16万円 |
Low-E複層ガラス
厚み 18mm |
約12万~14万円 | 約16万~18万円 |
防音合わせ複層ガラス
厚み 6.8mm |
約19万~21万 | 約23万~25万 |
防音合わせ複層ガラス
厚み 12.8mm(最厚) |
約22万~24万 | 約29万~31万 |
同じ種類のガラスであっても、ガラスのサイズが小さいほど価格は抑えられ、大きいほど嵩むので価格に幅があります。
ガラスの種類
プラマードUとプラストのサッシには、すべて樹脂サッシが使われているにもかかわらず、上記の参考価格に幅がある理由はガラスの種類によるものです。
内窓に使われるガラスの種類
ガラスはリフォームの目的に合わせて選びます。複層ガラス→Low-E複層ガラス→防犯合わせ複層ガラス・厚みのある単板ガラスの順で価格が上がっていきます。
断熱
複層ガラスよりLow-E複層ガラスの方が断熱性を高められます。浴室だけ断熱するなどの個別リフォームから、家中の窓に内窓を設けるリフォームまであります。
浴室のリフォームで、窓のサイズを小さくしたいなどの希望がある場合には、窓交換をする場合もあります。一方、家中の窓を断熱化する場合、数が多いので窓交換より費用を抑えられる内窓を採用するケースが多いです。
遮熱
Low-E複層ガラス遮熱タイプは日射熱と紫外線をカットします。
防犯
防犯合わせ複層ガラスはガラスを割れにくくします。
防音
内窓プラストは防ぎたい音のレベルに合わせて、6mmと12.8mmという厚みのある単板ガラスを使って防音性を高めます。単板ガラスとは言っても、プラストの内窓には非常に高い気密性があります。その為、防音だけではなく、他のメーカーの内窓より高い断熱性が得られます。
内窓を設けて二重窓にするリフォームで使える補助金
二重窓へのリフォームで利用できる補助金は2つあります。
既存住宅における断熱リフォーム支援事業 令和4年9月公募
- 公募期間:令和4年9月12日(月)~令和4年11月18日(金)17時メール必着
- 対象となる製品 登録された高性能建材(ガラス・窓)窓と組み合わせる場合玄関ドアも対象
- 補助率 補助対象経費の1/3以内
- 補助金の上限額 120万円/戸
公益財団法人 北海道環境財団 既存住宅における断熱リフォーム支援事業 令和4年9月公募のお知らせ
こどもみらい住宅支援事業 開口部の断熱改修
- 交付申請期間 2021年11月26日~2023(令和5)年3月31日
- 対象となる製品 事務局に登録された型番の製品を使用
- 事業者 こどもみらい住宅支援事業に登録した事業者
- 補助額
ガラス交換 2,000~8,000円
内窓設置・交換、外窓交換 14,000~21,000円
ドア交換 28,000又は32,000円
- 補助金の上限額 30万円/戸
補助金への注意点
どちらの補助金も「省エネ基準地域区分に準じた窓」にすることが応募要項の一つになっています。
新潟の地域区分は4地域と5地域です。
4地域
小千谷市、十日町市、村上市、魚沼市、南魚沼市、阿賀町、湯沢町、津南町、関川村
5地域
新潟市、長岡市、三条市、柏崎市、新発田市、加茂市、見附市、燕市、糸魚川市、妙高市、五泉市、上越市、阿賀野市、佐渡市、 胎内市、聖籠町、弥彦村、田上町、出雲崎町、刈羽村、粟島浦村
次世代省エネ建材の実証支援事業では窓のリフォームは窓交換が対象なので、内窓設置だけでは申請できません。外窓をすべて交換した上で、内窓を設置するという方法であれば申請できます。
目的別施工事例はこちらのコラムをご覧ください。
二重窓が断熱や防音目的のリフォームに選ばれる理由・新潟でよく使われる内窓は?
内窓プラストの特徴はこちらのコラムでご覧いただけます。
マンションで断熱や防音を解決したい方はこちらのコラムをご覧ください。
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