玄関のポストでドアへの埋め込みタイプは危険!
新築の住宅では見かけなくなりましたが、築年数の長い住宅では、玄関ドアや袖にポストがついているデザインがあります。このようなポストにはサムターン回しという手口による侵入強盗の被害を受ける危険性があります。
玄関の防犯という観点から考えると、独立型のポストを設置するなどの対策でポストの位置を考え直すことと、ポストのついていない玄関ドアにするという二点が挙げられます。
玄関ドアの埋め込みポストは危ない
玄関ドアや袖にポストがついていると、鍵を不正開錠される、覗かれる、郵便物を抜き取られる、危険物を投入されるなどのリスクがあります。
サムターン回しで不正開錠される
想像しにくいとは思いますが、玄関ドアや袖にポストがついていると、ポスト口から腕や器具を差し入れて、鍵を開けられてしまう恐れがあります。この犯罪はサムターン回しという手口です。サムターンは玄関の内側についている鍵を操作するツマミのことです。
袖ガラスを壊したり、ドアに穴を開けたりして腕を入れてツマミを操作することもありますが、ポスト口がちょうど良い位置についていれば、破壊せずにすむのでもっと楽にサムターン回しができてしまいます。
参考サイト 警察庁 住まいる防犯110番 手口で見る侵入強盗犯の手口
覗かれる
ポストの蓋を開けて家の中をのぞかれる恐れがあります。間取りによっては、家の中の様子を伺われてしまいます。
便物を抜き取られる
チラシや新聞なら抜き取られても、それほど大きな被害ではありませんが、重要な内容の郵便物などを抜き取られてしまうと、詐欺被害などに繋がる恐れもあります。
危険物を投入される
毒物や可燃性の物を投入されると、家族に健康被害が出たり、家が火事になったりしてしまいます。
玄関ドアや袖にポストがついている玄関で、このような犯罪からの被害を防ぐためには、ポスト口を内側から塞ぎ開けられないようにしなくてはなりません。ただ、この方法は一時しのぎにしかなりません。ドアに穴をあけてしまう場合もあるほどなので、内側からポスト口が塞いであったとしても、簡単にこじ開けられてしまうでしょう。
また、古いタイプの玄関ドアにはその他にも危険な要素が多々あり、住宅自体の防犯性能を低下させているケースが多く見受けられます。
玄関ドアのその他の危険要素を防ぐ最新の玄関ドア
築年数が十数年を過ぎている住宅には、最新の侵入強盗の手口への対策が不十分な玄関ドアがついていることが少なくありません。具体的な危険要素を確認していきましょう。
ピッキングに弱い鍵
鍵には2つの危険要素があります。鍵が一つしかついていないということと、大量に出回ったディスクシリンダーキーや、ピンシリンダーキーが使われているということです。ピッキングは、鍵穴に特殊な道具を差し込み、鍵を開けてしまうという犯罪です。鍵が一つしかついていなければ、鍵開けの時間が半分で済まされてしまいます。
犯罪者にとって鍵開けに時間がかかるということは犯罪の発覚に繋がります。その為、5分以上鍵開けに時間がかかるとあきらめるケースが多いということが警察庁のデータでわかっています。鍵が2つついていると、鍵開けに時間がかかるので、ピッキングの抑止に繋がります。
もうひとつは鍵自体の問題です。最新のピンシリンダーキーは、改善されてピッキングに強い鍵になってきていますが、古いピンシリンダーキーは鍵開けが容易にできるという弱点があります。また、現在は廃盤になっているディスクシリンダーキーは、一時期大量に出回り、戸建て住宅のほとんどにこの鍵が使われていました。その為、この鍵に対する不正開錠の方法が犯罪者の間では非常にポピュラーになっています。その結果、現在ではディスクシリンダーキーがついている玄関ドアは簡単に開けられてしまいます。
サムターン回しに弱い袖ガラス
袖やドア本体のガラス部分は、玄関内の明り採りになるので窓のない玄関には非常に有効です。ただ、ガラス部分を破壊して鍵を開けてしまうサムターン回しの被害に原因になるリスクもあります。
最新の玄関ドアは、ガラス部分には格子をあしらう、万が一破壊されてしまっても、腕や器具を挿し入れられないような幅の狭さにするなど、サムターン回しを防止する為のデザインになっています。より防犯性能を確実にしたいという場合には、オプションで防犯合わせガラスも選べます。
こじ破りに弱い玄関ドアと玄関枠の間の隙間
木造住宅は築年数が長くなると、住宅全体に歪みが生じることがあります。目には見えませんが、開閉しにくい室内ドアや窓がある場合、住宅の歪みが原因であることは少なくありません。そしてその歪みによって、玄関枠と玄関ドアの間に隙間ができてしまうことがあります。この隙間はこじ破りという手口の被害にあう危険性を高めます。
こじ破りは玄関ドアと玄関の枠の間に、バールなどを差し入れ、無理やりドアを開けて錠を壊してしまうという犯罪です。隙間が大きいほど、器具を差し入れやすくなるので危険性も高まります。
玄関ドアに隙間ができると、家の中の環境に悪影響が出てくることが多いので、早めに対処することが大切です。
どうしても新しい玄関ドアにもポストをつけたい?
防犯対策上、現在はドア本体にポストのついた玄関ドアは生産されていません。ただ、玄関ドアにポストがついていると、雨の日でも濡れずに郵便物を受け取れる、朝パジャマのままで新聞を取り出せるなどの便利さがあります。その為、袖にポストをつけられるオプションが用意されています。
でもポストがあるとサムターン回しの被害にあうのでは…?という心配がありますが、最新の玄関ドアには着脱式のサムターンが使われています。着脱式のサムターンとは、取り外しのできるツマミのことです。ツマミがなければ、ポストから腕や器具を差し入れても、鍵を操作できません。
また、ポストのふたも犯罪防止を補います。YKKAPの玄関ドアには、過去に子どもがポストの奥まで手を入れてケガをしたという事例が発生しています。現在ポストのふたは端部が滑らかになっていますが、鍵に届くほど腕を差し入れることはできないサイズの開口部であるということです。
参考サイト 大切なお知らせ YKK AP 玄関ドア用ポスト口の使用上のご注意
サムターン回しの被害は防げますが、玄関にポストをつけると、防犯以外にもデメリットがあります。それは、断熱性の低下です。袖のポスト口には雨が降り込んだり、覗かれたり、郵便物を抜き取られたりすることができないよう、ふたがついてはいますが気密性はありません。
その為、冬になると、ポストから冷気が侵入したり、暖房の熱が逃げてしまったりする為、玄関内の温度が低下し、寒い玄関になってしまいます。また、袖や子扉にオプションでポストをつける場合、玄関ドアのデザインが制限されてしまいます。
門柱のそばに独立したポストを設ければ、敷地内まで人が入ってくることが少なくなるので、防犯性が高くなり、玄関内が寒くなることも防げます。後付けの独立したポストには、宅配ボックスがついているタイプもあり、おしゃれなデザインが多いので、玄関周りの雰囲気作りに役立ちます。
最新の玄関ドアには、あらゆる侵入強盗の手口への対策が備えられているので、ポストのオプションを選んだからと言って防犯性が一気に低下することはありません。ただ、敷地周辺の環境や、玄関ドアと通りとの位置関係などを十分に考えた上で、ポストのオプションをつけるか、独立したポストを設けるかということを決めることが大切です。
リモコンキーの導入は玄関の使い勝手が良くなるだけではなく、防犯性の向上にも役立ちます。
玄関は家族の命と財産を守る大切な場所です。玄関内の快適な環境も必要ですが、まず第一に考えたいことは防犯性の高さです。築年数が長くなっている住宅では、玄関に十分な防犯性能が備わっていないことがあります。ご自宅の玄関ドアの防犯性をチェックしてみまましょう。
もし、不安を感じる部分があったら防犯性の高い玄関ドアに交換して、安全な玄関、安心な家になさいませんか?その際には、玄関周りの環境や、その他の玄関のお悩みに合わせて最適なプランを提案させていただきます。
窓屋窓助は、窓・玄関・エクステリアリフォーム専門店です。
私達は、窓・玄関・エクステリアのリフォームを通じて、地域の皆様の夢や暮らしに貢献させていただきたいと願っています。窓や玄関での断熱を検討される際には、ぜひご相談ください。お住まいに合わせた最適なプランを提案させていただきます。
6月のキャンペーンとってもは「とってもお得な選べるキャンペーン!」です。
ぜひご利用ください!