内窓のリフォームにかかる費用と得られる効果
内窓のリフォームには、冬を暖かく過ごせるというイメージがありますが、夏の冷房効率が非常に向上することもご存知でしょうか？二重窓は1年を通して冷房、暖房にかかる費用が抑えられるので、快適さに省エネ効果も加わります。
さらに、明るい雰囲気になる木目調カラーのサッシの他に和室に合うデザインもあるので、室内の雰囲気作りにも貢献します。
内窓リフォームで得られる効果は1年中続く
「暖房をしているのに寒い」という理由で内窓を設置し、二重窓にするリフォームをされた方が実感することは、夏を涼しく過ごせるということです。断熱窓という言葉の響きから、暖房の熱を逃がさないようにして寒さから室内を守るというイメージがありますが、それだけではないのです。
二重窓には熱を逃がさない働きと、熱を侵入させない働きがあり、熱は屋根や外壁、床、開口部を通して出入りします。その中で最も熱の出入りが多い場所は窓です。熱の出入り場所のうち、冬は50％が窓から逃げていき、夏は74％が窓から入ってきます。
もし、窓に断熱性がなければ、どんなに優れた断熱性のある壁や天井であったとしても、冷暖房の効率は上がりません。冬は寒い、夏は暑い家になってしまいます。
夏の室内を快適にする内窓
内窓を設けて二重窓にすることによって、熱が室内に侵入してくる割合が抑えられる理由は、空気層とサッシ、ガラスの3つにあります。
空気層
家の中から暖房の熱が逃げる率を抑えたのと同じ理屈で、太陽の熱が家の中に侵入してくる率をガラスとガラスの間の空気層が抑えます。ガラスは外壁に比べるとはるかに薄いので、簡単に太陽の光と熱を室内に通してしまいますが、空気層によって厚みが生まれます。
サッシ
サッシには、熱の出入りを抑える2つの働きがあります。ひとつはサッシの素材の性質です。熱が出入りしやすい窓にはアルミサッシが使われています。アルミサッシは軽くて丈夫、安価であるという好条件が揃っているので、便利に使われてきましたが断熱性がありません。
その為、日射熱によってサッシの温度が高くなり、それが室内にも影響してしまいます。内窓にはアルミサッシではなく樹脂サッシが使われます。樹脂サッシには、熱を通さない性質があるので、サッシを通して熱が室内に入ってくることはありません。
もうひとつは気密性です。気密性の高さは隙間からの熱の出入りを抑えるだけではなく、夏は冷房の涼しさが逃げていくことを、冬は外部の冷気が侵入してくることも防ぎます。その理由は、窓を構成する方法の違いと、素材の性質です。アルミサッシとガラスは組み立てて窓を構成しますが、樹脂サッシとガラスは溶接されています。その為、サッシとガラスの隙間からの熱の出入りが抑えられます。
また、アルミは硬い素材ですが、樹脂には柔らかさがあります。柔らかさは密着のしやすさを生み、密着度が高いという素材の性質が気密性に影響します。サッシと窓枠、レールの隙間などに生まれるすべての隙間からの熱の出入りや冷気、涼しさの出入りが防がれれば、より冷暖房の効率が向上します。
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ガラス
内窓に使われるガラスには単板ガラス、複層ガラス、Low-E複層ガラスがあります。効果の高さは変わりますが、暖房の効率を考えると、複層ガラス、Low-E複層ガラスのどちらでも効果はあります。そしてLow-E複層ガラスには、断熱タイプと遮熱タイプがあります。冷房の効果をあげるという観点から考えると、Low-E複層ガラス遮熱タイプが夏の涼しさに貢献します。
参考サイト YKKAP ガラス選びがカギ！快適な窓辺のつくりかた
紫外線もカットするLow-E複層ガラス遮熱タイプ
Low-E複層ガラスは2枚のガラスのうち、外側のガラスにLow-E金属膜がコーティングされている複層ガラスです。外側のガラスが夏の強い陽射しと紫外線をカットし、内側のガラスが室内の涼しさや暖かさを逃がしにくくし、冷暖房の効率を向上させます。
内窓リフォームにかかる費用と省エネ効果
窓のリフォームにはガラス交換と内窓設置、窓交換があります。リフォームの方法、ガラスやサッシの種類によって、リフォームにかかる費用が変わります。
ガラス交換
ガラスだけを交換するリフォームです。サッシ部分からの熱の出入りを妨げる効果はありませんが、最も費用を抑えられます。ガラスの性能により幅はありますが、Low-E複層ガラスにした場合工事費も含めて、掃き出し窓ではひと窓に対して13万円程度、腰高窓では8万円程度です。
窓交換
サッシごと交換するリフォームです。樹脂サッシ、又はアルミ樹脂複合サッシに交換でき、複層ガラスよりも性能が高いトリプルガラスも選べます。Low-E複層ガラスにした場合でも、樹脂サッシ、アルミ樹脂複合サッシで費用が変わります。工事費も含めて、掃き出し窓ではひと窓に対しておよそ36万円～43万円、腰高窓ではおよそ18万円～28万円です。
内窓
内窓は今ある窓の内側に新しい窓を取り付け、二重窓にする方法です。冷暖房の効率を良くする、遮熱タイプを選んで陽射しや紫外線をカットするという効果が得られます。窓交換と比較すると、窓を撤去し処分する費用がかからないので費用が抑えられます。また内窓には、防音効果が得られるという特性があります。
樹脂サッシと複層ガラスの内窓にかかる費用は、工事費も含めて、掃き出し窓ではひと窓に対しておよそ25万円、腰高窓ではおよそ11万円です。
内窓の省エネ効果
窓のリフォームは、家中の窓を断熱する方法が理想的です。ただ、戸建て住宅の場合、マンションに比べると窓の数が多いので、費用が嵩みます。そこで考えたいことが省エネ効果です。リフォーム時に費用がかかっても、その後の暮らしでのランニングコストが抑えられます。
「経済産業省 資源エネルギー庁 住宅による省エネ」より引用
「開口部の断熱
住宅の断熱で重要なのが、開口部の断熱性能を高めることです。なかでも窓は、熱の出入りが大きいので、断熱上の重要なポイントとなります。
冬の暖房時に、室内に逃げ出す熱の約6割が窓などの開口部からで、夏の冷房時に、室外から侵入する熱の約は、約7割は窓などの開口部からです。
窓の断熱性能は、ガラスとサッシの組み合わせにより決まります。サッシを木やプラスチックを使った断熱サッシにしたうえで、ペアガラスを入れることが理想ですが、ガラスをペアガラスとするだけでも大きな効果があります。
また、既存の窓の内側に新しく内窓を設置して二重窓にしても、複層ガラス窓と同程度の断熱性能が確保できます。内窓は比較的手軽にできる方法として、マンション等リフォームとして有効です。」
また、窓のリフォームをしたことによって、冷暖房に使っている費用がどの程度まで抑えられるのかということをシミュレーションしてみることも、内窓の設置数を決める目安になります。
この図は、平成28年省エネルギー基準レベル相当の戸建て住宅でアルミサッシと単板ガラスの場合の光熱費と、Low-E複層ガラスの内窓を設けた場合の光熱費の差のシミュレーションです。ご自宅の窓の数や屋根や外壁、床の断熱性能によっても結果は変わってきますが、参考にしてみてください。
参考 WEBカタログ YKKAPマドリモ内窓プラマードU 17ページ
コラム 内窓は補助金でリフォーム！2022年活用できる制度
内窓のプラスα効果・お部屋の印象をより良く
内窓設置には、冷暖房の効率の向上とそれに伴う省エネ効果、紫外線カットによる室内でも日焼けや家具の褪色を防ぐ効果の他に、内装のイメージを新たに演出する効果もあります。
洋室のサッシを黒いアルミ色から木目調に替えると、室内の雰囲気が明るくなります。和室には和障子と同じような雰囲気の内窓もあります。
YKKAPプラマードU
寝室には落ち着いた色合いのダークブラウン色のサッシ
キッチンには清潔感のある白いサッシ
このように内窓には、部屋の雰囲気をより良く演出する＋アルファ効果が望めます。
内窓プラスト
室内を明るく広く演出するアイボリーホワイト
木製建具のような質感を持つヒノキ（木目調）
引き締まったデザインのインテリアにマッチするヒーリンググレー
窓屋窓助は、窓・玄関・エクステリアリフォーム専門店です。
私達は、窓・玄関・エクステリアのリフォームを通じて、地域の皆様の夢や暮らしに貢献させていただきたいと願っています。窓や玄関での断熱を検討される際には、ぜひご相談ください。お住まいに合わせた最適なプランを提案させていただきます。
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