玄関に断熱性は必要?玄関からの熱の出入りを抑えよう
玄関は、リビングや寝室とは違って長時間を過ごす場所ではありません。外部と家の中とを繋ぐ場所、外出帰宅の際に通過する場所です。その為、冷暖房が届かない環境の玄関は少なくありません。加えて、冬は土間があるので余計冷えます。その結果、玄関内が夏暑く冬寒くなるというだけではなく、家全体の断熱性にも影響していることをご存知でしょうか?
玄関が断熱されていないと家全体が寒くなる
住宅の天井や壁、床には断熱材が使われています。それなのに、夏は暑く冬は寒い、冷暖房にかかるガスや電気代が多いというような状態であるとしたら、開口部の断熱が不十分である可能性があります。住宅への熱の出入りが最も多い場所は、屋根や壁ではなく、窓や玄関だからです。
引き戸や、玄関ドアの袖やランマに使われているガラス部分、玄関ドア本体から出入りする熱、サッシの隙間、玄関ドアと枠の間の隙間から出入りする熱を合わせると、かなりの量があります。
夏は1階より2階の室温が上昇するので、暑さは屋根から侵入する率が多いように感じられますが、そうではありません。屋根と床からはそれぞれ4パーセント、換気扇からは6パーセント、外壁からは12%、そして窓や玄関の出入り口からは、74%もの熱が侵入してきます。
冬も、窓や玄関からの熱の流出が最も多く、屋根4パーセント、床10パーセント、換気16パーセント、外壁20%という割合に対して、50%もあります。従って、せっかく壁や床が断熱されていても、窓や玄関から熱が出入りしてしまう為、家全体の室温に大きく影響を与えてしまいます。近年は窓の断熱化リフォームをされている住宅も多いのですが、その場合には最後の仕上げが玄関の断熱化です。
玄関の断熱で得られる効果
長岡市 新しい玄関は熱を逃がしにくい断熱ドアがオススメ ドアリモ玄関ドア C07
家中の断熱化の仕上げに玄関の断熱化が必要な理由は、玄関からの熱の出入りが防げていないと、家の中を魔法瓶のような状態にできないからです。家の中の温度差を抑え、リビングなどの冷暖房をしている部屋と廊下や玄関などの冷暖房をしていない場所との温度差を抑えるポイントは、熱の出入りする部分をなくすことです。
壁や床、窓など玄関以外の場所がすべて熱の出入りを抑えていたとしても、玄関から熱が出入りしてしまえば、他の断熱化されている部分の断熱効果が低下してしまいます。その結果、せっかく壁や床が断熱されていても、家の中の温度差が抑えられません。
窓と玄関に断熱性がない住宅では、冬の暖房時にリビングは22℃だった場合、玄関ホールの温度は9,1℃ 温度差は12,9℃もあります。一方、窓には断熱性のある内窓を設けて二重窓にし、玄関ドアをD2仕様の断熱ドアに交換した場合、玄関ホールの温度は12,5℃に上がり、温度差は9,5℃に抑えられます。この数字は、もっと高い断熱性能の窓にすると、さらに抑えられます。
開口部の断熱化によって家の中の温度差が抑えられると、快適に暮らせる家になるとともに、家族の健康維持にも良い影響が出ます。子どもが風邪をひきやすい、おじいちゃんとおばあちゃんの入浴が心配などの問題が改善されます。また、冷暖房の効率が良くなるので、電気やガスの節約にも繋がります。
参考サイト 開口部からの熱の出入りは、どの位あるのですか?
■ 玄関の寒さ対策には、100均グッズを使ったdiyや、のれん、防寒カーテンの取り付けなどの一時的な寒さ対策と、断熱玄関ドアへの交換という半永久的な寒さ対策があります。
住宅全体を断熱化する効率的な方法
築年数が長くなってきているし、床下の断熱材が落ちたり、壁の中の断熱材が劣化したりしているかもしれないから、住宅全体の断熱化計画を検討しようというケースもあると思います。このような場合には、外壁や屋根など、外気と接する住宅の面(外皮)を全て断熱改修する方法と、窓と玄関を断熱化する方法が考えられます。
完璧な方法はその両方の断熱改修をすることですが、高額な費用がかかります。そこでおすすめしたい方法が、玄関と窓の断熱化です。外壁や屋根の断熱改修と比較した場合、効果が高い、費用と期間を抑えられるという良さがあるからです。効果が高い理由は、他の部分に比べて開口部の方が、熱が出入りする量が多いからです。
費用の違い
リフォーム会社のサイトを見ると、床断熱の費用約20万円~30万円、床材の張替えが含まれると約80万円~120万円、天井断熱の費用約15万円~50万円、天井を剥がす場合は、40~90万円、壁の内側断熱の費用150~250万円、壁の外張り断熱350~500万円というような数字が出ています。費用の差は、断熱材のグレードや工事方法の違いだと考えられます。これらの断熱を全てすると、かなり高額な費用は掛かってしまいます。
一方、玄関と窓の交換、または玄関の交換と内窓設置をした場合、玄関にかかる費用は30~40万円です。窓にかかる費用は窓の数やサイズ、開き方タイプ、断熱機能の高さによって変わってきます。例えば、北海道で使われているような高断熱樹脂窓に交換すると費用は嵩みます。一方、一般的なサイズの家で考えた場合、樹脂サッシと複層ガラスの内窓設置であれば、およそ100万円程度で家中の窓を全て断熱化させられます。
■ 断熱リフォームは補助金も利用できます。こどもみらい住宅支援事業の補助金の要件を確認していきましょう。
参考サイト こどもみらい住宅支援事業
期間の違い
断熱改修の中で、床や天井など1~2日で完了する部分もありますが、数週間かかる部分もあります。壁の断熱改修は、内側からの改修には電気工事や内装仕上げ、外張り断熱や屋根の断熱塗装や断熱性の高い屋根材への葺き替えには足場が必要なので、数週間かけて工事をします。
一方、玄関と窓の場合はカバー工法で工事をするので、玄関に1日、窓は一窓およそ1時間~数時間で完了します。カバー工法は、今ある玄関や窓の枠の上に新しい枠と新しい窓を取り付ける方法です。家の内側から工事をするので、2階の窓であっても、足場を組む必要がありません。また内窓設置では、今使っている窓の取り外しがないので、より早く完了します。窓の数にもよりますが、玄関と窓全部の断熱化を1日でできる場合もあります。
YKKAPのリフォーム用断熱玄関ドア・ドアリモの特徴
玄関に断熱性を持たせて家の中を快適な温度にすることと高い防犯性を備えていることに加えて、断熱ドアには玄関の使い勝手を良くする要素がいくつも備えられています。
風を通す
傘やレインシューズが持ち込まれる、日当たりが悪い、窓がないなどの理由から換気の悪い状態になってしまう玄関は少なくありません。玄関の近くに浴室がある間取りでは、季節によっては結露が発生してしまうこともあります。その結果、革靴にカビが生えたり、嫌なニオイがしたりすることになってしまいます。
風を通したくても、防犯という観点から考えると、玄関ドアを開放しておくことはできません。風を通すため、チェーンロックをかけて少しだけ開けておくという方法は、外からでも開けられてしまう恐れがあるので、防犯上危険な使い方です。
玄関に風を通したいという希望がある場合には、通風機構のついた断熱ドアがおすすめです。ドア本体に通風機構(縦長のスリット窓)がついているので、玄関ドアをロックしたまま風を採り入れ換気の良い玄関にできます。
スマートコントロールキー
スマートキーの中には後付けできるタイプもありますが、YKKAPのスマートコントロールキーは、新築時、または玄関ドアの交換時に、玄関ドアにオプションとして取り付けるスマートキーです。電池式と電気式があり、電気式なら最新の顔認証キーもつけられます。
■ YKKAPの玄関ドアにつけられるスマートコントロールキーが生まれ変わりました。昨年度、新築用新スマートドアとして発表されましたが、今年度からはリフォームの際に交換するドアリモの玄関ドアにも、新しいスマートコントロールキーに変わります。より使いやすさと安全性が向上した新しいスマートコントロールキーをご紹介します。
玄関を断熱化し玄関の寒さを解消する、窓と玄関を断熱化し家の中の温度差を抑える、玄関を断熱化するついでに風通しを良くしたり、スマートキーを導入したりする…玄関ドアの交換で、暮らしはもっと快適に変えられます。玄関の断熱化を検討される際には、ぜひお手伝いさせてください。玄関や玄関周りの状況、間取り、窓の断熱状況に合わせて、最適なプランをご提案させていただきます。
窓屋窓助は、窓・玄関・エクステリアリフォーム専門店です。
私達は、窓・玄関・エクステリアのリフォームを通じて、地域の皆様の夢や暮らしに貢献させていただきたいと願っています。窓や玄関での断熱を検討される際には、ぜひご相談ください。お住まいに合わせた最適なプランを提案させていただきます。