断熱窓へのリフォームは補助金の活用で快適な家を生む
夏涼しく冬暖かい家にしたい…断熱窓は、室温に関わる暮らしの悩みを解決します。冬は熱の流出と冷気の侵入を抑えて暖かく、夏は熱の流入と冷やされた空気の流出を抑えて涼しい環境を生み出します。最小限のエネルギーで季節に応じた最適な室温を調えられるのでエネルギーが節約できるうえに、結露の軽減にも役立ちます。
断熱窓はどんな窓?
断熱性の高い樹脂サッシと、トリプルガラスや複層ガラスを組み合わせた窓が断熱窓です。断熱窓には、樹脂窓とアルミ樹脂複合窓があります。どちらも、最小限のエネルギーで快適な室温を創り出し、結露を軽減する窓ですが、サッシとガラスの種類によって断熱性の高さが変わります。
断熱窓のサッシの種類
サッシには、樹脂サッシの他に、アルミ樹脂複合サッシとアルミサッシがあります。断熱窓のうち、樹脂窓には必ず樹脂サッシが使われます。
樹脂サッシ
樹脂で作られたサッシです。樹脂には熱を通さない、柔軟であるという性質が備わっています。熱を通さないという性質によって熱の出入りを防ぎ、結露を抑えます。柔軟であるという性質によって、気密性を高めるという構造をサポートし、隙間からの熱の出入りを抑えます。
アルミ樹脂複合サッシ
断熱窓の中には、室外側にアルミ、室内側に樹脂を組み合わせたアルミ樹脂複合サッシもあります。樹脂複合サッシは、複層ガラスと組み合わされます。
アルミサッシ
熱を出入りさせてしまうので、断熱窓には使われないサッシです。数十年前までは一般的に使われていた窓なので、新築住宅には断熱窓が採用されるようにはなってきているとはいえ、77,6パーセントの住宅がアルミサッシの窓です。
断熱窓のガラスの種類
断熱窓のうち、樹脂窓にはトリプルガラス、Low-E複層ガラス、複層ガラス、アルミ樹脂複合窓にはLow-E複層ガラス、複層ガラスが使われます。
トリプルガラス
3枚のガラスの間にアルゴンガスが注入されている世界トップレベルの断熱性の高さを備えています。複層ガラスには単板ガラスの約2倍の断熱効果がありますが、トリプルガラスには複層ガラスの約4倍の断熱効果があります。窓から逃げる熱の割合は、複層ガラスとアルミフレームの窓の場合、家全体に対して52%ですが、トリプルガラスの樹脂窓にすると、20パーセントに抑えられます。
3枚のうち室内側だけに1枚のLow-E複層ガラスが使われている日射取得型と、両側にそれぞれ1枚ずつLow-E複層ガラスが使われている日射遮蔽型があり、窓の向いている方角や窓周辺の環境に合わせて選べます。
Low-E複層ガラス
2枚のガラスの内、室内側にLow-E複層ガラスが使われている断熱タイプと、室外側に使われている断熱タイプがあります。どちらのタイプも複層ガラスより高い断熱効果があります。
複層ガラス
2枚のガラスの間の空気が熱の伝わりを抑えるガラスです。
断熱窓の遮熱効果
断熱窓に対して多くの人が持つイメージは、寒さを解決する窓ではないでしょうか?しかし断熱窓には、夏の室温上昇を抑えるという働きもあります。
家の中に出入りする熱の多くは窓を通過しています。冬、窓から逃げる暖房の熱は家全体から逃げる熱の内50%を占めます。ガラスやサッシの面を通しても、サッシとレールやサッシとガラスの隙間から逃げていきます。一方、夏は窓から太陽の熱が侵入し、室温を上昇させます。侵入する熱の量は家全体から逃げる熱の内74%を占めます。
もし、窓ガラスが日射遮蔽型のトリプルガラス、又は遮熱タイプのLow-E複層ガラスの断熱窓であれば、熱の侵入を抑えられます。その結果、少ないエネルギーで冷房の効率を上げ涼しい室内環境を調えられます。
従って、断熱窓のガラスを選ぶ際には、窓の向いている方角や窓周辺の環境に合わせ、西日が強く射し込む、窓の外に植栽がないので夏は陽射が強いというような窓には、日射遮蔽型のトリプルガラス、又は遮熱タイプのLow-E複層ガラスの断熱窓、周辺にマンションがある、隣家が3階建てというような環境や、窓の向く方角が北である場合には、日射取得型のトリプルガラスや、断熱タイプのLow-E複層ガラスが向いています。
断熱窓の結露軽減効果
複層ガラスの窓であっても、アルミサッシが使われている場合、結露が発生します。冬、室外の温度が0,6℃、室温が25,3℃、室内の湿度が40,1パーセントであった場合、ガラスの表面温度は12,4℃、サッシの温度は12,6℃になり、結露がびっしりと発生します。一方、断熱タイプのLow-E複層ガラスの樹脂窓の場合、ガラスの表面温度は19,6℃、サッシの表目のン度は17,9℃で、結露は発生しません。
窓の結露は水滴がびっしりついて掃除が大変というだけではありません。カビが発生しやすくなり、カビが発生するとそれを餌にするダニが増殖し、子どもにアレルギーを発症させる恐れがあります。カビやダニによるアレルギーを発症させないためには、換気が大切ですが、窓の結露を発生させないことも家族の健康維持に貢献します。
参考サイト 医療法人社団 墨水会 浜町センタービルクリニック「カビ」や「ダニ」によるアレルギー
参考サイト ストリーマ研究所 空気のマメ知識
■ 窓はガラスとサッシで構成されていますが、ガラスとサッシの組み合わせによって窓の機能性は大きく変わります。
断熱窓へのリフォームで活用できる補助金
現在、断熱リフォームに活用できる補助金は2つあります。
二酸化炭素排出抑制対策事業費等補助金(既存住宅における断熱リフォーム支援事業) 四次公募
公益財団法人北海道環境財団が、環境省の二酸化炭素排出抑制対策事業費等補助金
(既存住宅における断熱リフォーム支援事業)の補助事業者(執行団体)として、
全国を対象に公募しています。
スケジュール
公募期間 令和3年12月27日~令和4年2月28日
→補助事業住宅区分ごとの予算の上限に達した場合は、公募期間内であっても公募は終了されます。その為、必ず2月28日までに応募できるという訳ではありません。
交付決定 令和4年1月~令和4年4月
工事期間 令和4年14月4~令和4年7月末
完了実績報告 工事完了後30日以内
戸建て住宅で対象となるリフォーム
省エネ効果(15%以上)が見込まれる断熱材・窓・ガラスのいずれかの高性能建材を使った断熱改修工事です。高性能建材は、公益財団法人北海道環境財団が指定している製品を使う必要があります。こちらのページから補助対象製品を検索できます。補助対象製品一覧
断熱リフォームと同時に導入する場合には、家庭用蓄電システム・家庭用畜熱設備・熱交換型換気設備等も補助の対象となります。
補助率 補助対象経費の 1/3以内
補助金の上限 1住戸あたり120万円・家庭用蓄電システム20万円・家庭用畜熱設備5万円・熱交換型換気設備等5万円
参考サイト 【全国対象】 二酸化炭素排出抑制対策事業費等補助金(既存住宅における断熱リフォーム支援事業)四次公募のお知らせ
こどもみらい住宅支援事業
こどもみらい住宅支援事業は、子育て世代や若者夫婦世帯を支援するとともに、省エネ性能を備えた住宅を増やすことを目的とした支援事業です。新築住宅だけではなく断熱を目的としたリフォームも補助の対象となります。
工事請負契約の期間
2021年11月26日 ~ 工事着工まで
単独で補助金の対象になるリフォーム工事
開口部の断熱改修、外壁、屋根・天井又は床の断熱改修、エコ住宅設備の設置
単独で補助金の対象になるリフォーム工事と組み合わせる必要がある工事
子育て対応改修、耐震改修、バリアフリー改修、空気清浄機能・換気機能付きエアコンの設置、リフォーム瑕疵保険等への加入
参考サイト 国土交通省 こどもみらい住宅支援事業について
参考サイト こどもみらい住宅支援事業
■ 詳しくはこちらのコラムもご覧ください。
■ リフォームの対象製品には断熱玄関ドアも含まれています。玄関の断熱も省エネに役立ちます。
窓屋窓助は、窓・玄関・エクステリアリフォーム専門店です。
私達は、窓・玄関・エクステリアのリフォームを通じて、地域の皆様の夢や暮らしに貢献させていただきたいと願っています。窓や玄関での断熱を検討される際には、ぜひご相談ください。お住まいに合わせた最適なプランを提案させていただきます。