窓断熱をするなら断熱シートでは不十分

窓断熱 断熱シート

部屋が寒い、結露が気になる、何とか対策したいと模索していると、窓を断熱することで対策ができると分かります。しかも今の窓に「断熱シート」なるものを貼り付けるだけで、費用もお手頃価格となれば試してみたくなるものです。

今回は、なぜ窓断熱に断熱シートが選ばれるのか、またしっかりと断熱効果をえるなら何をすべきかお伝えします。

 

窓断熱に断熱シートが選ばれる理由

diyで冷気遮断

窓をすぐに断熱化したいと思ったとき、ネットで調べていると「断熱シート」を窓に貼り付ければいいと分かります。ただ、窓に断熱の機能を加えるなら、方法は「断熱シート」だけではありません。

一体、なぜ「断熱シート」が選ばれるのでしょうか。

 

手軽にできる

「断熱シート」なるものをただ窓に貼り付けるだけ、不器用でも、とても簡単にできそうと思ってしまいますね。

しかも断熱シートそのものの価格も、1,000円程度〜4,000円程度とお財布にも優しいとなれば、選んでしまいます。

 

「断熱シート」には、シールタイプと水で貼るタイプがあります。
シールタイプは、粘着面を窓に貼るだけです。貼り直すこともできますが、繰り返すと粘着力が落ちるデメリットがあります。

水で貼るタイプは、霧吹きを使って、たっぷり窓ガラスに水を吹きかけ、シートを貼り付けます。跡が残りにくく、貼り直しもしやすいメリットがあります。

 

お試し感覚

寒さや結露の対策になるなら、お財布にも優しいし、試してみよう!と思いますね。

貼るだけという単純作業と材料費の価格を考えれば、とにかく1つの窓だけやってみてから、これからどうするか考えたい、とも思えるのです。

気になる化粧品や大容量の食べ物がミニサイズで販売されていたら、とりあえず買ってみようという感覚と似ていると思います。

 

コストカット

断熱を考えた場合、ちゃんと窓を断熱性能があるものにリフォームをすべきだと分かってはいても、出費を考えるとリフォームを諦めないといけないこともあります。

少しでも価格を抑えて、今の悩みを解決できるならいいと「断熱シート」が選ばれるのです。

 

柄入りがいい

「断熱シート」は、柄が入っているタイプのものが販売されています。見た目でもかわいいし、外から見えないからという理由で選ばれることがあります。

断熱を考えて、内窓を取り付ける場合、一般的な窓ガラスと同様に無柄だと思っていませんか?メーカーにもよりますが、すりガラスタイプなど外が見えないものもありますよ。

 

 

断熱シートで窓断熱する場合の注意点

「断熱シート」は手軽にお試し感覚でできる点においてはいい手段だと思いますが、実は注意しておかなければならないことがあります。

 

見た目と耐久性

断熱シートは柄入りでかわいいと見た目にも満足することがありますが、張り替えも考えられているため、半年に1回は張り替えなければいけません。時間の経過とともに、端からシートがめくれ上がってしまう可能性があります。

せっかくお気に入りの柄で貼っても、綺麗に貼り付けていなければ、残念ながらみすぼらしく見えてしまいます。

また、シールタイプの断熱シートの場合、シールの跡が残ってしまう場合もあります。

 

貼れない窓がある

すりガラスや窓に金属が入った網入りガラス窓、断熱性能が備わっている窓ガラスには、断熱シートを貼ることができません。

すりガラスの場合、表面が凸凹しているためです。ただし、断熱シートのメーカーによって、すりガラスでも貼れる断熱シートがあるため、対応する窓の種類は確認しましょう。

網入りガラス窓や断熱性能が備わっている窓ガラスに貼れない理由は、断熱シートを貼ることで、必要以上に熱をこもらせてしまい、熱で割れてしまうからです。

 

断熱効果があいまい

「断熱シート」には、冬のワンシーズンのみ使えるタイプのものと、夏の遮熱効果があるとするオールシーズンタイプのものがあります。

断熱シートの耐久性にも関係するお話ですが、オールシーズンのものでも、半年程度で張り替えるようになっています。

ただ季節を問わず使えるだけであって、「断熱シート」の効果そのものは、1年中感じられるわけではなさそうです。

また、2015年のお話になりますが、消費者庁が断熱効果の科学的実証がないと、メーカーに対し、根拠説明を求めましたが、十分な根拠がないと、景品表示違反の措置命令が出された事例がありました。

(参考:日経新聞

 

確かな断熱効果を得るなら窓リフォーム

APW431 引違いテラス戸 2枚建て2APW430 たてすべり出し窓

「断熱シート」のように定期的に張り替える必要もなく、1年中しっかりと断熱効果を感じるなら、窓リフォームがベストな方法です。

 

断熱効果をえるための窓リフォームの方法は、窓ガラスのガラス部分を交換する「窓ガラス交換」、サッシ部分も含めて丸ごと窓を交換する「窓交換」、今ある窓はそのままに室内側に新しく窓を取り付ける「内窓取り付け」の方法があります。

 

窓ガラス交換

窓ガラスを断熱性能がある窓に交換しますが、窓ガラスにも種類があります。一般的に住宅の窓は単板ガラスといって一枚のガラスの窓が取り扱われています。

ではどんな窓ガラスに交換すべきかお伝えします。

 

■複層ガラス(ペアガラス)

 

単板ガラスを2層に張り合わせたガラスとイメージすると分かりやすいでしょう。

ガラスとガラスの間に空気層がつくられ、熱が伝わりにくくなります。結果、1枚のガラスよりも断熱性能を発揮します。

 

■Low-Eガラス(Low-E複層ガラス/エコガラス)

Low-Eガラスとは、酸化すずや銀の特殊な金属膜(Low-E膜)をコーティングしたガラスのことです。

Low-E膜がコーティングされていることで、太陽の熱や部屋の暖かい熱を吸収・反射し、熱が伝わる力を下げる効果を発揮します。

複層ガラスで熱が伝わりにくくなっている上にさらに、Low-E膜のコーティング効果で、より一層の断熱効果を発揮します。

 

■トリプルガラス

トリプルガラス

トリプルガラスとは、名前の通り、3枚を合わせたガラスのことです。画像のように、ガラスの間に空気層が2つできます。熱が伝わりにくくなる空気層が2つもあることで、複層ガラスよりも断熱効果が強く発揮されます。

 

■真空スペーシア

ガラス界最強の断熱性能があるガラスです。ポイントは、ガラスとガラスの間の空気層が真空であることです。

熱は空気中に広がり、伝わりますが、真空であることは、熱を伝わらせるものがないということです。

スペーシアで使われるガラスにもLow-E膜がコーティングされたものが使われ、非常に断熱効果が高いのです。

まさに、最強の窓ガラスなのです!

 

窓交換

今ある窓を断熱性能がある窓ガラスを含め、サッシごと交換します。

実は、サッシも熱を伝えるのですが、一般的な住宅のサッシは、熱が伝わりやすいアルミサッシです。

サッシをアルミサッシから熱が伝わりにくい樹脂製のサッシに、ガラスと同様に交換することで、より強い断熱効果をえることができます。

 

内窓取り付け

今ある窓をそのままに、室内側に断熱性能が高い窓そのものを取り付けます。diyすることもできますが、断熱シートと同様に、耐久性や効果は絶対ではありません。

内窓の取り付けは、工務店に依頼すると、施工時間が 1ヵ所あたり60分程度と非常に短時間で完了します。プロの技術力と、窓の性能を考えれば、選択肢は、断熱シートではなくなりますね。

■内窓について詳しく知りたい方は、合わせてこちらもお読みください

コラム 内窓とは?どんな効果が期待できる?

■窓屋窓助がおすすめする最強の内窓
プラスト

 

まとめ

断熱シートは、プロに頼らず手軽にできることが魅力ですが、本当に欲している断熱効果がえられるわけではありません。断熱効果をしっかりと感じられるのは、窓リフォームをすることです。

ぜひ窓リフォームを前向きに検討してください。

窓屋窓助は、窓・玄関・エクステリアリフォーム専門店です。

私達は、窓・玄関・エクステリアのリフォームを通じて、地域の皆様の夢や暮らしに貢献させていただきたいと願っています。窓や玄関での断熱を検討される際には、ぜひご相談ください。お住まいに合わせた最適なプランを提案させていただきます。

窓リフォームの施工事例

監修者情報

窓屋窓助編集部

窓屋窓助編集部

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