内窓をdiyできる?本当にdiyは手軽にできるのか
断熱や防音するためと、生活を快適にするために、内窓を取り付ける理由はいくつかあります。そして何とか手軽に安く取り付けたいと、diyを検討する方も少なくありません。
今回は、diyをする場合に前もって知っておくべきことをまとめています。また本当にdiyが手軽なのかどうか、検証していますので、diyする前にぜひ一読してください。
内窓をdiyするには何から始めればよい?
内窓をdiyで取り付ける際、コメリやコーナンをはじめホームセンターで、内窓キットが販売されています。diyを楽しみながら取り付けたいなら、枠部分・ガラス部分で使用するポリカーボネートやプラダン(プラスチックダンボール)など一つずつ材料を揃えます。
残念ながらニトリでは、内窓キットではなく、断熱抑制シートや冷気ストップボードといったものしか取り扱われていません。
さて、内窓キットがあれば、手軽に内窓を取り付けることができますが、取り付ける前に知っておくべきことがあります。
- 窓のタイプを知る
- 大きさを測る
- 必要な道具
1. 窓のタイプを知る
内窓を取り付けたい窓がどんな窓が確認しましょう。内窓を取り付けられないタイプの窓もありますので、注意しましょう。
引違い窓
引き戸のように、横に窓をスライドさせて開けるタイプの窓です。
2枚のうち1枚だけ開閉するタイプの片引き窓もあります。
内開き窓
室内側に開けるタイプの窓です。
反対に室外側に開けるタイプの窓を外開き窓といい、内開き窓・外開き窓をまとめて片開き窓と呼ばれます。
両開き窓
開放感がある窓で、海外ではよく使われるタイプの窓です。
上げ下げ窓
小窓に使われていることが多い窓です。
すべり出し窓
小窓に採用されることが多い窓です。
ツーアクション窓
内開きと内倒しの2通りの開け方ができる窓です。建築業界ではドレーキャップ窓と呼ばれており、珍しいタイプの窓です。
天窓
明るい日差しを取り入れるために採用されることが多い窓です。
FIX窓(はめ殺し窓)
FIX=固定され、開閉できないタイプの窓です。採光のために取り付けられることが多い窓です。
他にも、名前の通り窓ガラスを回転されるように開ける回転窓、人の出入りに適した高さある開き窓テラスというタイプ窓もあります。
■窓の種類、ガラスについて、もっと知りたい方はコチラもお読みください。
コラム 窓の種類と名称・ガラスの違い
内窓が取り付けられる窓
メーカーによって、取り付けられる窓と取り付けられない窓があります。コスパがよく、キットとしても販売されている、YKKAP のプラマードU と内窓業界の中で最強の断熱・防音効果のある 大信工業の プラストを例に出してご紹介します。
YKKAP の プラマードU
取り付けられる窓・・・引き違い窓、FIX窓
取り付けられない窓・・・内倒し窓、回転窓、内開き窓です。その他、内側にエアコンや換気扇、棚、煙突が取り付けられている窓も該当します。
なお、内窓として取り付けられる窓(内窓製品の種類)は、引違い窓・FIX窓・内開き窓・開き窓テラスです。
参考:YKKAP マドリモ 内窓 プラマードU WEBカタログ
大信工業の プラスト
取り付けられる窓・・・引き違い窓、FIX窓、上げ下げ窓
取り付けられない窓・・・内倒し窓、回転窓、内開き窓です。その他、内側にエアコンや換気扇、棚、煙突が取り付けられている窓も該当します。
なお、内窓として取り付けられる窓(内窓製品の種類)は、引違い窓・FIX窓・内開き窓・開き窓テラスです。
ただし、大信工業のプラストは、diyで取り付けることができないだけでなく、定められた研修を受け、認定された工務店に限られています。
2. 窓の大きさを測る
窓の大きさを測る際、単純に縦幅、横幅を測るだけではありません。
細かく計測しなければいけませんので、コンベックス等の金属製メジャーを使用してください。曲尺(かねじゃく)や水平器があると便利です。
手順① 横幅を測る
窓枠の内側を先端にします。上段・中段・下段それぞれ計測しましょう。より正確に計測する場合は、真ん中を中心に上側2ヶ所、下側2ヶ所で5等分して測ることをおすすめします。
3ヶ所もしくは、5ヶ所と細かく計測する理由は、経年劣化により、多少のズレが生じていることがあるためです。
手順② 縦幅を測る
窓の下枠、内側を先端に、左側・中央・右側の3ヶ所を計測します。縦幅も同様に5ヶ所に分けて計測することをおすすめします。
手順③ 奥行き(有効寸法)を測る
メジャーの先端は、既存サッシの室内側にもっともでている部分にあてます。
鍵がある場合、鍵を回した際既存サッシより室内側に飛び出る場合がありますので、鍵を回した状態でも計測しておきます。
奥行きで70mm以上あれば、取り付けられますが、ない場合、ふかし枠という部品が必要になりますので、計測において、もっとも重要な部分ですので、正確に測りましょう。
3. 必要な道具
diyする場合、キットを使ったり、材料を一から揃えてする場合があるでしょう。キットを使用する場合は、各キットに記載されていますので、参照してください。ご紹介する道具は、あくまで一例です。
□カッターナイフ
□ヤスリ
□両面テープ
□マスキングテープ
□プラスチック用ノコギリ
□タッカー
□ポリカーボネートもしくはプラスチックダンボール
□枠部分やレール部分に使用するもの
ここまでできたら、下準備が完了です。
「面倒くさい」「時間かかりそう」と少しでも感じたら、工務店に依頼すべきです。内窓の計測を含め、mm単位に細かく行わければならず、苦心するからです。
内窓をdiyすることは本当に手軽?
diyをする前にもう一度、本当にご自身にとって手軽かどうか検討しましょう。
準備の手間や失敗のリスク
内窓をdiyする前に、全く分からないところからスタートすることでしょう。窓の種類を把握し、なおかつ、内窓を取り付けられるかどうかの判断も行い、工具や材料・キットを揃えていかなければなりません。
これだけで、多くの時間・手間が必要です。さらに、プロでない限り、失敗する可能性もあります。
その上で、diyをして内窓を取り付けますか?
耐久性の問題
工務店に依頼して取り付ける内窓より、圧倒的に耐久性はありません。ポジティブに考えれば、取り外しがしやすいです。
しかし、内窓を取り付けた効果は、寒さをしのぐだけではなく、省エネ効果や結露・カビの抑制することです。
一年中活躍してくれるものをわざわざ、取り外しますか?何度もdiyしますか?
取り付けるならプロに依頼する方が手軽では?
diyの魅力は、つくることそのものの楽しさ、モノへの愛着心、アレンジできることかと思います。しかしながら、diy初心者の方にとって、内窓の取り付けは、少々難易度が高いかと思います。
プロに依頼する方がdiyより手軽だと思える理由も検証しておきましょう。
失敗の心配がない
確固たる技術力がプロにはあります。断熱性や防音性は、すきまをつくることなく作っておかないと、効果が発揮しません。
特に大信工業の内窓プラストの場合は、メーカーの研修を修了しておかなければならないことにもプロの技術が大切であることが証明されているかと思います。
また、内窓プラストではなくても、しっかりとしたメーカーのものを取り付けるため、内窓本体の性能や耐久性も確かなものですから、快適に過ごすことができますよ。
一回の施工で、完璧に取り付けるプロの方が、手軽だと思いませんか?
時間を有効活用できる
計測したり、必要なものを揃えたり、diyをしたりと数時間でできることではありません。
プロに依頼すると、相談する時間と施工のために家にいる時間(内窓の取り付け施工時間は1時間程度)です。内窓のためにかける時間は、diyよりも半分以下ですむ可能性が高いです。
お買い物・趣味の時間など、もっともっとお自身・ご家族のために使える時間を確保することだってできちゃいますよ。
まとめ
内窓の取り付けは、diyで簡単に費用を抑えて行うことができる一方で、断熱や防音といった、あるべき効果を感じにくいものです。
diyは、回数を重ねるごとに、ご自身の技術もアップしますが、プロに近い技術をえるまで相当な努力と材料費が必要です。
生活を快適にするために、内窓を取り付けるということをもう一度、思い出してください。目先の手軽さや費用の安さにとらわれることなく、ぜひ、プロである工務店に、内窓の取り付けをご相談ください。
窓屋窓助は、窓・玄関・エクステリアリフォーム専門店です。
私達は、窓・玄関・エクステリアのリフォームを通じて、地域の皆様の夢や暮らしに貢献させていただきたいと願っています。窓や玄関での断熱を検討される際には、ぜひご相談ください。お住まいに合わせた最適なプランを提案させていただきます。