窓で断熱の確実な効果を上げる方法はdiy？窓交換？

窓から冷気が入ってくる部屋は、暖房をつけてもなかなか暖まらず、快適な室温を維持できません。加えて、電気やガスにかかる費用も嵩んでしまいます。そのような状況を解決する窓の断熱対策には、断熱シートや断熱ボードを使うdiyから窓交換まで様々な方法があります。その中で窓の交換や内窓設置は、最も効果が高く根本的な断熱対策です。

寒さ解決に窓の断熱が夏も冬も効果的な理由

暖房をつけているのに部屋が暖まらない原因は、暖房の熱が外に逃げてしまうことと、外から冷気が侵入してくることです。最小限のエネルギーで快適な室温を創り出すためには、住宅の断熱性と気密性が求められます。

断熱性とは、屋根、壁、床、窓や玄関ドア、勝手口などの面から出入りする熱の量を表す性能です。出入りする熱の量が少ないほど断熱性は高くなり、出入りする熱の量が多いほど断熱性は低下します。

気密性とは、換気扇や窓のサッシの隙間などから出入りする熱の量を表します。出入りする熱の量が少ないほど気密性は高くなり、出入りする熱の量が多いほど気密性は低下します。

では、屋根、壁、床、窓や玄関ドア、勝手口などの面から出入りする熱と、換気扇や窓のサッシの隙間などから出入りする熱が、最も多く出入りする場所はどこなのでしょうか？それは窓です。窓は、屋根や壁に比べてはるかに面積が狭いにもかかわらず、熱を出入りさせる量が最も多いのです。

参考サイト　一般社団法人日本建材・住宅設備産業協会　開口部からの熱の出入りは、どの位あるのですか？

屋根や壁、床には断熱材が組み込まれていますが、窓はガラスとサッシだけです。壁には厚みはありますがガラスには厚みがありません。また、壁や屋根などの接合部は、密着していますが、窓とサッシには隙間があります。

近年は複層ガラスが普及したため、新築住宅のほとんどは窓からの熱の出入りが抑えられていますが、築年数が20年以上の住宅では窓から多くの熱の出入りする家が少なくありません。また、賃貸住宅の中にも、窓が断熱化されていない住宅は多くあります。

夏は日射によって室温が上がり、冬は冷気の侵入によって室温が下がる、夏は涼しさが、冬は暖かさが窓から逃げるという環境は、快適ではなく、健康にも悪い影響があります。そのような環境を快活する為には、窓の断熱化が最も効果的です。

参考サイト　京都府　部屋の温度と湿度 ［子育てQ＆A］
参考資料　厚生労働省　健康な日常生活を送るために

窓断熱を根本的に恒久的に実現したければ窓の交換または二重窓

窓断熱の方法には、窓交換と内窓設置、ガラス交換があります。窓交換と内窓設置は、数十年に渡り再リフォームの必要がなく、高い効果を得られますガラス交換もガラス面の断熱効果が得られますが、サッシの結露は抑えられません。

窓交換

窓ガラスとサッシを交換するリフォームです。窓に使われているガラスとサッシの種類によって断熱効果の高さが変わります。

ガラスの種類

窓交換に使われるガラスには、複層ガラス、Low-E複層ガラス、トリプルガラスの3種類があります。ガラスの選び方で冬は室温低下を、夏の室温上昇を抑える効果が得られます。

複層ガラス

2枚のガラスの間の空気層が熱の出入りを抑えるガラスです。

Low-E複層ガラス

2枚のガラスのうちの1枚にLow-E膜がコーティングされている複層ガラスです。高い断熱性能と日射遮蔽性能を併せ持つ遮熱タイプと、高断熱性能を持つ断熱タイプがあります。

断熱タイプ

遮熱タイプは夏の日射熱による室内の温度上昇を抑え、紫外線をカットして、家具や内装の褪色を防ぎます。

遮熱タイプ

トリプルガラス

 

3枚のガラスの間にアルゴンガスが注入されている断熱効果の高いガラスです。複層ガラスに比較して、約4倍もの断熱効果が得られます。

サッシの種類

窓に使われるサッシには、熱伝導率の高いサッシ(断熱性に欠ける)と低いサッシ(断熱性が高い)があります。

アルミサッシ

アルミで作られたサッシです。軽くて耐久性が高いのですが、断熱性はありません。

アルミ樹脂複合サッシ

室外側はアルミ、室内側は樹脂のサッシです。樹脂サッシは高額であるため、現在普及している複層ガラスの窓の多くには、アルミ樹脂複合サッシが使われています。

樹脂サッシ

樹脂には熱を通さないという性質の他に、柔らかさがあります。その性質によって気密性も高められます。

窓交換の中で最も高い断熱効果を得られる窓は、トリプルガラスと樹脂サッシを組み合わせた窓です。

二重窓

既存の窓の内側に内窓を設置して、二重窓にするリフォームです。二重窓には開閉を二重にしなくてはならないという煩雑さがあることは否めませんが、高い防音効果を得られるという大きなメリットがあります。部屋が寒いという以外に、騒音への悩みもある住宅にはおすすめです。

窓交換と二重窓で得られる共通の効果

どちらのリフォームも高い断熱効果が得られることに加えて、結露の発生を抑えられます。部屋が寒い、暖房の効率が悪いという悩みを抱える窓の多くは、結露問題も併せ持っています。複層ガラスと樹脂サッシの組み合わせは、サッシからの熱の出入りも防ぐので、結露の発生も抑えられます。結露は家族の健康にも住宅の耐久性にも悪影響を及ぼします。

参考サイト　増加するアレルギー症状の子どもたち
参考資料　建築の結露と健康性
参考サイト　YKKAP　もう結露になやまない

ガラス交換

ガラス交換はサッシを交換せず、ガラスだけ交換する方法です。現在のサッシがアルミサッシだった場合、ガラス部分の断熱はできますが、サッシの結露は解決できません。ガラス部分の断熱という面から考えると、他の2つの方法に比べて、リフォーム費用が抑えられます。

窓断熱を断熱ボードやカーテンを使ってdiyする方法

賃貸住宅に住んでいるがこの冬が過ぎれば引っ越しをする、近々建て替えをするなどの予定がある場合には、diyで一冬を乗り切るという方法があります。ただ、diyでの方法は、毎年やり直さなくてはならない、見た目が良くない、根本的な解決にはならないという面があります。その上で、断熱をしたい度合い、期間、予算に合わせて、diyする方法を選びましょう。

断熱ボードはニトリが人気？

窓に立てかけるだけで冷気を遮断するボードです。ホームセンターなどで購入できます。ニトリで購入できる断熱ボードは、はさみでちょうど良いサイズにカットでき、付属の吸盤で隙間なく窓に取り付けられるようになっています。

断熱シートは業者に依頼する方法も

断熱シートは毎冬ごとに窓に貼りつけなくてはならないので、断熱ボードより手間がかかります。水で濡らして貼るタイプや、接着剤付きのタイプがあります。水で濡らして貼るタイプは下準備が必要、接着剤付きのタイプは接着剤がガラス面に残り、窓が汚れてしまう恐れがあります。また、型ガラスなど凹凸のあるガラスには密着しないことがあります。

diyに挑戦したが、きれいに貼れず無駄にしてしまった、最終的には業者に依頼したというようなことになると、思わぬ出費になってしまうこともあるかもしれません。

カーテンは大きめのサイズで

窓よりも大きめの幅で、床につく長さの厚手で遮光性の高いカーテンも断熱効果があります。ただ、断熱性が高い分、窓ガラスの結露の原因にもなってしまうので注意が必要です。厚手のカーテンと同時に、窓に給水シートを張るなどの工夫も必要です。

長期的に住宅の断熱は、リフォーム時にかかる費用と、今後の10年以上続く快適さと節約できる電気代を比較してみることが大切です。根本的な解決をすることが快適と家計の節約に繋がります。

住宅の断熱についてご検討中であれば、いつでもご相談ください。暖かい家を実現するお手伝いをさせていただきます。

窓屋窓助は、窓・玄関・エクステリアリフォーム専門店です。

私達は、窓・玄関・エクステリアのリフォームを通じて、地域の皆様の夢や暮らしに貢献させていただきたいと願っています。窓や玄関での断熱を検討される際には、ぜひご相談ください。お住まいに合わせた最適なプランを提案させていただきます。