二重窓の防音効果は騒音の程度に合わせて選ぼう
外部からの騒音や家の中から出ていく生活音を解決する防音対策として、最も効果的な方法は二重窓です。二重窓は防音効果が高いと言っても、二重窓にする方法や、二重窓に使う内窓の種類によって、効果の高さも価格も変わってきます。diyでの二重窓は費用を抑えられますが、完璧な効果は望めません。効果の高い内窓は価格が嵩みます。
二重窓の防音効果の高さはサッシで変わる
二重窓は、外部に接している窓の室内側に、内窓を設けて二重にする窓です。窓と窓の間にできる空気層が音の伝わりを緩慢にするので、防音効果が得られます。この内窓につける窓の機能性の高さによって、二重窓の防音効果の高さは変わってきます。
サッシによる防音効果の高さの違い
サッシにはアルミサッシと樹脂サッシがあります。断熱性能に対する意識が今ほど高くなかった時代には、一般的な住宅の窓にはアルミサッシが使われていました。現在では断熱の為、樹脂サッシが多く使われるようになっています。そしてこのサッシの違いは、防音に対しても、効果の違いがあります。アルミサッシは熱も通すが音も通すからです。
アルミサッシは熱も通すが音も通す理由
① アルミサッシはガラスとサッシが組み立て式で構成されています。その為、サッシとガラスの間には隙間があります。一方、樹脂サッシはガラスとサッシが溶接されているため隙間がありません。
② 引き違い窓の場合、アルミサッシにはサッシとレールの間、引き戸と引き戸の間、窓枠とサッシの間に隙間があります。
一方、樹脂サッシは熱も通しませんが音も通しません。樹脂には柔らかさがある為、密着しやすいからです。ただ、同じように樹脂を使ったサッシであっても、その構造によって得られる防音効果の高さが変わります。その為、内窓には樹脂サッシの窓が使われます。
樹脂サッシは構造によって防音効果の高さが変わる理由
気密性の高さによって樹脂サッシの防音効果の高さは変わります。特にリフォームの場合は、経年によって窓枠が歪んでいるケースが多く、窓枠とサッシの間に隙間が生じやすいからです。樹脂サッシや防音ガラスを使った窓であっても、窓枠に密着するように施工しなければ、完璧な防音はできません。気密性が高く、窓枠に密着しやすい内窓こそが、高い防音効果を発揮できる理由は構造と適切な施工によるものです。
参考サイト 東京都環境局 生活騒音
参考サイト 環境省 騒音に係る環境基準について
■ 騒音問題は、家族の心にも身体にも悪影響を与えます。その対策として窓の防音は役立つのでしょうか?
コラム 騒音の悩みは窓の防音で解決できる
二重窓に樹脂サッシが使われる理由
窓交換をする場合、サッシに選択肢があるのに、内窓の場合樹脂サッシだけしかないのはなぜ?と疑問に思われるかもしれません。
窓交換用の窓には、アルミ樹脂複合サッシ、樹脂サッシがあります。樹脂サッシはアルミ樹脂複合サッシより高額です。さらにガラスの種類を複層ガラスからトリプルガラスまで断熱機能の高さによって選べるため、価格帯に大きな幅が出ます。
二重窓用には、樹脂サッシの内窓を設けます。樹脂サッシはその他の2種類のサッシに比べると、防音も断熱も高い効果が得られるからです。
もしアルミサッシの内窓だったら?
アルミサッシの内窓があったら、費用は抑えられますが、隙間からの音は防げないので、高い防音効果は望めません。加えてガラス面からの熱の出入りを抑えられないので、断熱性も得られません。
ビルの二重窓にはアルミサッシに内窓が使われることもありますが、住宅の二重窓には、樹脂サッシの窓が使われます。
参考サイト ビル用エコ内窓「Biew」
もしアルミ樹脂複合サッシの内窓だったら?
住宅の断熱への意識が高まり、新築住宅では複層ガラスの窓が使われるようになってきていますが、いまだにアルミサッシの窓は少なくありません。その理由は樹脂サッシが高額だからです。
その為、外気に接する側にはアルミ、室内側には樹脂を使ったアルミ樹脂複合サッシの窓が開発されました。アルミサッシよりははるかに断熱性が高く、樹脂サッシより価格を抑えられるサッシです。現在、新築住宅の多くに使われているのは、アルミ樹脂複合サッシと複層ガラスの組み合わせた窓です。
AGCのインナーウインドまどまどという内窓は、アルミと樹脂の複合断熱構造になっています。外部の音を約40デシベルカットする防音性能を備えています。一方、内窓PLASTは最大45デシベルという防音性能です。騒音が10dB下がると、聞こえ方はおよそ半分になると言われていることを考えると、この5デシベルの差は大きいと考えられます。
樹脂サッシの内窓なら
内側も外側もどちらも樹脂で作られたサッシは、アルミ樹脂複合サッシと比較すると、断熱性だけではなく、高い防音効果を得られます。生活が脅かされるほどの騒音に悩まされている場合、静かな生活を実現させる二重窓にする方法は、樹脂サッシの内窓を設けることです。
そして樹脂サッシの内窓には、サッシの構造によって非常に高い防音ができる内窓と、かなり防音ができる内窓があります。その構造の違いも価格に影響します。窓屋窓助では、騒音の程度とご予算に合わせて、最適な内窓をご提案いたします。
■ マンションだから窓の防音はあきらめているという方もいらっしゃるのではないでしょうか?賃貸やマンションでもできる窓の防音について考えていきましょう。
二重窓へのリフォームは防音効果と価格に合わせて内窓を選びましょう
樹脂サッシの内窓は高い防音効果を得られますが、その中でもかなり防音できる内窓とさらに高い防音効果を持つ内窓があります。
内窓は効果が高いほど、価格も上がっていきます。また、悩んでいる騒音の程度によって、求められる防音効果が変わります。二重窓の防音効果は、騒音の程度に合わせて選びましょう。
YKKAP プラマードU
YKKAPの内窓プラマードU は、お手頃な価格でかなりの防音効果を得られる内窓です。外からの音を15デシベル低減し、騒音が半分に聞こえる遮音効果があります。マンションにお住まいの方で、騒音や寒さにお悩みの方には、ひと窓1時間で施工が完了する手軽さと、お手頃な価格でリフォームができます。
防音効果を得られるだけではなく、寒さ対策、結露対策にも役立ちます。また、日射遮蔽タイプのLoe-E複層ガラスを選ぶと、夏場の室温上昇や、家具や内装の紫外線による退色も防げます。
プラマードUでの二重窓への施工事例
詳しくはこちらからご覧ください。結露と防音とプライバシー対策 in 新潟市南区味方
ひと窓約1時間で施工が完了し、暖かい室内が実現します。
YKKAP プラマードUの価格
■ 2枚建て掃き出し窓は8万〜12万円
■ 2枚建て腰窓は5万〜9万円です。
※一般複層ガラス組込み仕様(標準的な納まりで基本施工費を含む)
内窓PLAST
内窓PLASTは、高い防音効果を備えた内窓です。防音の高さの決め手は気密性の高さです。内窓PLASTは独自の構造で高い気密性を支え、優れた防音効果を生み出します。
窓枠のたわみや歪みによる隙間を解消する
リフォームの場合、経年劣化で窓の周りの木枠のたわみや歪みが発生していることが多く、せっかく内窓を取り付けてもその部分に隙間ができてしまっては、十分な効果が得られません。例え経年劣化による窓枠のたわみや歪みがあったとしても、きっちりと枠に密着するサッシの構造が求められます。
実際の工事には、このような構造を備えたサッシの効果を十分に得る為、施工店が内窓を設置する窓枠を正確に採寸し、メーカーがその情報を基に窓枠に最適な部材を製造するという連携が行われます。
召し合わせ部の隙間を解消する
引き違い窓の場合、2枚の戸が重なる部分(召し合わせ部)からの隙間を防ぐ為には、隙間をなくすために煙返し構造になっていること、密着の度合いを強固にする為柔らかい材料で作られていることが大切です。
つまり、アルミのように伸縮しない素材ではなく、柔らかさのある樹脂を使うことと、窓枠の歪みやたわみを解消する構造にすることで、窓の気密性を向上させることができるのです。その結果、窓を閉めればロックしなくても十分な気密性が得られます。
レールと戸車の間の隙間を解消する
加えてレール部分には気密材が使われ、戸車の間の隙間も解消する必要があります。このような気密性を備えた内窓を設ければ、幹線道路や線路、商業施設などが近くにあっても、静かな室内が実現します。
内窓プラストは、これらのポイントを全て押さえた高い防音性と気密性を誇る内窓です。ガラスだけではなく、サッシに使う素材とサッシの構造によって、音も熱も出入りさせません。
内窓PLASTを製造している会社は日本初の「樹脂製内窓」を開発した会社です。
参考サイト 日本初の「樹脂製内窓」PLAST
PLASTでの二重窓への施工事例
詳しくはこちらからご覧ください。長野県上伊那郡 内窓PLAST設置工事~防音対策にはコレ!
詳しくはこちらからご覧ください。内窓PLASTでペットの鳴き声も防音 in 加茂市
騒音の悩みにはどのリフォーム方法よりも群を抜いた効果が生まれます。
内窓PLASTの価格
■ 2枚建て掃き出し窓は21万〜25万円
■ 2枚建て腰窓は14万〜18万円です。
※12.8mm防音合わせガラス組込み仕様(標準的な納まりで基本施工費を含む)
YKKAP プラマードU も内窓PLASTもどちらも樹脂サッシの内窓なので高い断熱効果も同時に得られます。防音を目的に二重窓へのリフォームを検討されているとしても、同時に得られる断熱効果についても考えてみませんか?
■ 入ってくる音の問題も、出ていく音の問題も、二重窓にするだけで、大きく改善できます。