結露が起こる原因は?結露対策とともに考えよう

しんしんと冷えを感じる冬、ふと窓を見てみると、ビチョビチョになっていませんか? ビチョビチョについている水滴は、『結露』です。

『結露』は、そのまま放っておくと、カビを発生させ、カビを好むダニが繁殖するという、人の健康を害し、身体によくありませんし、また家にとっても構造材を腐食させ、安全に暮らせる家でなくなってしまいます。早急に対策が必要です。

 

 

今回は、結露が起こる原因を突き止め、どんな結露対策があるのかご紹介します。

 

結露が起こる原因とは

『結露』とは、空気中にある水蒸気が、水滴(液化)して、窓やコップなどのモノの表面にくっつく現象のことです。

冬に起こりやすい『結露』は、気温にも関係しそうですね。理科の内容になりますが、極力分かりやすくお伝えしますので、お付き合いください。

 

さて、『結露』が起こる原因は、「湿度」と「飽和水蒸気」です。詳しく解説します。

 

湿度とは水蒸気の量の割合のこと

湿度説明

「湿度」とは、空気中に、どのくらい水蒸気(目に見えない水分)が含まれているのかを表す割合のことです。

 

湿度◯%とよく耳にしますね。冬は乾燥の季節であり、インフルエンザなどのウィルスを繁栄させないように、室内の湿度は、50%から60%にすることがいいと言われています。

冬の”乾燥”状態とは、気温が低いため、空気中に含むことのできる水分量が少ない性質を考えると納得できるのではないでしょうか。

 

一方で梅雨の季節は、気温が高く、水分を多く含むことができます。だから、気温も高い、水分量も多いため、室内湿度が70%近くなり、「湿っぽい」感覚を覚え、「湿度」が高い状態を感じ取ることができます。

 

結露にまつわる飽和水蒸気について知る

飽和水蒸気とは、空気中に空気中に含むことのできる最大の水蒸気の量のことです。

「飽和」とは、あるモノの中に存在することができる満杯の状態のことです。目に見えない状態のため、イメージしにくいとは思いますが、例えばコップ一杯の中に水を満杯に入れることで考えてみましょう。

 

200mlコップの中に200ml以上の水を入れることができませんね。つまり200mlが満杯の状態であり、コップ内は「飽和」状態なのです。

実際ならば、100の空気量の中に、80の水分を含むことができるとします。この80ある状態が「飽和」状態であり、80の水分量が「飽和水蒸気」となります。

 

結果、結露はなぜ起こる?

結露が起こる現象

水色の箱が、空気だとします。空気内には目に見えない水分があります。図の①→②→③の順で目を追ってください。

先ほど「湿度」の項目でお伝えしたように、空気中では気温が高いほど水分を多く含むことができます。反対に気温が下がると、上記の図の②ように、空気の容量が小さくなり、空気中に保有できる水分量が少なくなります。

そして、空気中に存在しきれなくなった水蒸気が目に見える状態(水滴)に変わります。

水滴は、温度の差の境目部分に付着する形で発生し、結露となるのです。

 

イメージしやすいように、お伝えします。

コップに氷を入れて、時間が経過した時のコップの表面と同じ状態です。コップの氷がコップの中の温度を下げ、冷たくします。コップという壁が気温の境目であり、温かい温度側のコップの外側表面に結露ができるのです。

 

結露が起きる場所は?

一番最初に思い浮かぶ、結露が起こる場所は、「窓」ではないでしょうか。

しかし、他にも家の中には、結露が起こる場所はまだまだあります。暖かい室内の空気と、冷たい外の空気との境目となる場所に結露ができてしまいます。

●窓ガラスの枠部分(金属のサッシ部分)

●玄関ドア

●人目に付きにくい家具の裏やクローゼット

●押し入れ

●お部屋の隅

●壁紙クロス

●フローリングなどの木材の部分

思っているよりも結露が起きる場所がありませんか。

それぞれ一つずつ結露ができていないか、チェックするのは大変ですが、むやみやたらに見回るよりも、結露がおこりそうな場所をある程度、想定できていれば、ぐっと楽になるかと思います。

 

結露対策をしよう

プラマードU 引違い窓 (4枚建)

結露が起こる原因、起こる場所が分かれば、後は極力結露が起こらないように対策するのみです。

 

定番の対策方法は換気

室内と外との気温差を発生させないことがポイントとなりますが、換気をすることで、室内にこもっている湿気を追い出すことができます。

湿気を追い出すことで、カビの発生を抑制できますので、昔ながらの方法ではありますが、効果はあります。

■24時間換気システムを作動させていたら、どうなる?

2003年以降、24時間換気システムの設置は義務化されています。
2003年以降のお家では、設置させているから、換気はできていると考えているかもしれません。もちろん24時間きちんと稼働させている状態であれば、結露の発生を抑えてくれますが、電気代が気になる、冬が寒い、掃除が面倒といった理由で、”設置だけ”の状態になっていることが多くあります。

なお、換気扇だけでは意味がありません。換気扇はあくまで、コンロ部分のみで、室内全体まで換気をカバーしてくれるわけではありません。

今一度、ご自宅の換気方法をご確認ください。

 

除湿機で湿気をとる

除湿機という家電は必要ですが、梅雨の時期に、室内で洗濯物を干すことが多い場合、除湿機を持っているご家庭も多いのではないでしょうか。

換気ができないときのサポートとしても使えますので、いつかほしいと考えている方は、結露対策にも有効ですので、使用頻度を考えると、購入してもいいかもしれませんね。

 

サーキュレーターも活躍

サーキュレーターで湿気をとることはできませんが、風を送ることで、室内温度を一定にしやすくなります。エアコンと併用することで、室内の空気を循環させてくれます。

室内の空気が循環されることで、温度差を小さくしてくれますので、結露が起こる原因となる気温差を解消してれます。

 

暖房器具の見直し

室内を暖めるために、暖房器具は必需品です。しかし、暖房器具によっては、湿気を発生させるものがあります。

結露対策として暖房器具も考えるなら、オイルヒーターや電気式のハロゲンヒーター、エアコン、床暖房がおすすめです。

 

窓の断熱化

建物の断熱化、断熱性が高いといいと聞いたことがあるかもしれません。実際に、今の新築のお家では、壁に断熱材を入れて建てられますが、断熱材の性能にも差がありますし、それだけ壁に厚みを持たせなければなりません。

しかし、重要なのは壁よりも「窓」です!

 

窓からの熱の出入り

 

図のように、窓は熱の出入りが一番多い場所です。

また風通しや家の明るさを重要視して、窓を大きくつくる日本の住宅では、窓の断熱化は、結露対策に対し、非常に有効な手段といえます。

 

■断熱について詳しく知りたい方は、合わせてこちらもお読みください

コラム    断熱は快適に暮らすためには必要不可欠!

参考:北海道科学大学 福島教授が断熱性の大切さについてもコチラで教えてくれています。

 

窓を断熱化して結露対策をしよう

窓は、熱の出入りが多い場所であり、外が寒くても窓が冷たくなりにくければ、結露対策としては非常に有効です。

断熱性能が高い窓に変えることによって、結露が発生しにくくなる上に、エアコンの効きもよくなり、一年中、快適に過ごすことができます。

窓を断熱化する方法は、内窓を取り付けること、窓ガラスを断熱性能が高いものに変えることです。中でも内窓の取り付けは、今ある窓の上からかぶせるように取り付けるだけの簡単施工なため、おすすめです。

 

■内窓について詳しく知りたい方は、合わせてこちらもお読みください

コラム 内窓とは?どんな効果が期待できる?

■窓屋窓助がおすすめする最強の内窓

 

窓屋窓助は、窓・玄関・エクステリアリフォーム専門店です。

私達は、窓・玄関・エクステリアのリフォームを通じて、地域の皆様の夢や暮らしに貢献させていただきたいと願っています。窓や玄関での断熱を検討される際には、ぜひご相談ください。お住まいに合わせた最適なプランを提案させていただきます。

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監修者情報

窓屋窓助編集部

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