窓ガラスの種類と機能の違い
どの方法でリフォームした場合にも、ガラスと枠の機能によって、効果の高さが変わります。窓ガラスの種類と機能の違いを確認していきましょう。
窓ガラスの種類
ガラスの種類には、すりガラス、型ガラスなど、見え方の違いによる種類の分け方もありますが、ここでは、機能の違いによる種類の分け方について確認していきます。
単板ガラス
複層ガラスが普及する以前に、一般的に使われていたガラスです。日本の家は寒いと言われる原因のほとんどが、このガラスにあります。現在でも、築20年以上の住宅のほとんどの窓に、このガラスが使われています。
複層ガラス
2枚のガラスを組み合わせたガラスです。2枚のガラスの間の空気層が、熱の移動を妨げる為、家に出入りする熱の量を抑えます。
Low-E複層ガラス
2枚のガラスのうち、1枚に金属膜をコーティングしたガラスが使われている複層ガラスで、2つのタイプがあります。
- Low-E複層ガラス(遮熱タイプ)室外側のガラスにLow-E金属膜をコーティングしたガラスが使われています。熱の出入りを防ぐことに加えて、太陽熱の侵入を防ぐ働きがあります。夏の陽射しや、西日が強く当たる部屋でも、冷房の効率が上がります。
- Low-E複層ガラス(断熱タイプ)室内側のガラスにLow-E金属膜をコーティングしたガラスが使われています。複層ガラスや、Low-E複層ガラス(遮熱タイプ)に比べて、より熱を逃がしにくく、冬の太陽熱をより多く採り込みます。日当たりの良くない部屋でも、暖房の効率が上がります。
トリプルガラス
3枚のガラスが組み合わされているガラスです。外側のガラスには両方ともLow-E金属膜をコーティングしたガラスが使われています。複層ガラスの約4倍の断熱性能があります。
窓枠の種類
窓枠も断熱性や結露など、窓の機能に影響を与えます。
アルミ
樹脂の枠が開発されるまでは、日本国内のほとんどの住宅で、アルミの枠が使われていました。軽量で、耐久性が高く、比較的安価であるため、利便性が高かったからです。しかし、アルミには、断熱性がなく、結露を発生させるという問題点があります。
アルミ樹脂複合
室内側には樹脂、室外側にはアルミを組み合わせた枠です。樹脂の枠は、断熱性が高く、結露も防ぐ素晴らしい枠なのですが、非常に高価であった為、アルミ樹脂複合は非常に普及しています。
樹脂
断熱性、気密性の高い優れた枠です。
木
北欧では一般的に使われている断熱性の高い枠です。昔は日本でも使われていましたが、近年は、日本の大手メーカーでは作成していない為、ほとんど使われていません。
最も断熱性が高い窓は、樹脂の枠とトリプルガラスの窓、次が樹脂の枠とLow-E複層ガラスの窓、その次がアルミ樹脂複合の枠と複層ガラス窓、そしてアルミの枠と複層ガラスの窓です。
参考サイト YKKAP 窓の教科書 暮らしを快適にする“断熱窓”
リフォーム方法の種類と得られる効果の違い
リフォーム方法の種類とメーカーによって、使えるガラス、得られる効果が変わってきます。
内窓設置
今ある窓はそのままに、室内側に新しい窓を取り付け、二重窓にするリフォームです。内窓設置に関しては、メーカーによる違いが大きいことも特徴です。
断熱効果
元からあった窓と、新しく取り付けた窓の間の空気層が、熱の出入りを抑えます。内窓に使うガラスによって、断熱効果の高さが変わってきます。
結露抑制
結露は、外気と室内の温度の差が大きくなると発生する現象です。複層ガラスに変えても、アルミサッシの場合、サッシに結露が発生するというケースがあります。二重窓にするリフォームでは、内窓には樹脂フレームが使われているので、ガラスだけではなく、サッシの結露も抑えられます。
防音効果
家の中に入ってくる騒音には、空気を通して入ってくる音と、振動によって入ってくる音があります。振動によって入ってくる音は、工事やトラックの振動や、階段の昇り降りによって響く音です。振動による音は、二重窓にしても防げませんが、空気を通して入ってくる音は防げます。そして、日常生活で発生する騒音のほとんどは空気を通して入ってくる音です。
空気を通して入ってくる音は、その多くが窓から入ってきます。窓は、壁や屋根と違い、極めて薄いからです。加えて、アルミサッシは気密性が低いので、サッシの隙間からも入ってきます。
二重窓の場合、2つの窓の間に空気層ができます。この空気層が、音の伝わりを鈍くすることと、樹脂の枠の気密性が高いことから、高い防音効果が生まれます。
窓交換
今ある窓枠の上に新しい窓枠を取り付け、新しい窓を取り付けるカバー工法でするリフォームです。2時間から半日で工事が完了します。カバー工法が開発される前までは、内窓設置以外では、外壁を壊して窓を交換するという方法がとられていました。
外壁を壊す工事の場合、非常な手間と費用がかかりました。特に、2階、3階の窓を工事する際には、足場を組まなくてはならず、大掛かりな工事でした。カバー工法では、家の中から工事をするので、足場を組む必要がありません。
また、窓のサイズを小さくする、開閉方法を変えるといったこともできるので、リフォーム方法の幅が広がっています。雨戸や面格子がついている窓も、雨戸や面格子はそのまま残して工事ができます。
採風効果
風が入りにくい引き違い窓は、ウィンドキャッチ連窓に交換すると、対面に窓がなくても、室内に風を採り込めます。ウィンドキャッチ連窓は、中央にFIX窓、両側に縦すべり出し窓がついているデザインです。縦すべり出し窓は、壁に沿って逃げて行ってしまう風を、ガラス面に当て、室内に採り込む働きをするので、ウィンドキャッチと呼ばれています。
室内の換気の良さは、快適な環境を生み出すことに加えて、ウィルス感染の予防にも役立ちます。
参考サイト 医療法人社団 墨水会 浜町センタービルクリニック「カビ」や「ダニ」によるアレルギー
参考サイト ストリーマ研究所 空気のマメ知識
断熱効果
窓交換の断熱に関する特徴は主に2つあります。
ひとつは、トリプルガラス樹脂窓に交換できることです。断熱性の高い新築住宅には、採り入れられることの多くなってきたトリプルガラス樹脂窓ですが、以前はリフォームでは、この窓に交換することができませんでした。現在は、窓交換のみ、リフォームでトリプルガラス樹脂窓を取り付けることができます。
窓交換のリフォームでは、トリプルガラス樹脂窓、樹脂窓(樹脂サッシ+Low-E複層ガラス)、アルミ複合窓(アルミ複合サッシ+Low-E複層ガラス)の3種類から、希望する断熱性の高さと予算に合わせて、最適なタイプを選べます。
もう一つ、ガラスと枠が持つ断熱効果に加えて、窓のサイズを小さくできることも、断熱のサポートをします。浴室の窓は換気の為、間口いっぱいの大きな窓が設けられている住宅では、せっかく新しいシステムバスにしても、相変わらず寒いという結果になることがあります。新しいシステムバスは、壁や床には断熱機能がついていますが、窓がそのままでは、十分な効果が得られないのです。
システムバス交換に伴って、断熱窓にリフォームすると、新しいシステムバスの断熱効果が活かされます。この際、窓のサイズを小さくすると、より断熱効果が実感できます。もちろん、システムバスが交換せず、窓を交換するだけでも、断熱効果は得られますし、費用も抑えられます。
ガラス交換
ガラス交換は、現在の窓枠のまま、ガラスだけを交換するリフォームです。他の方法に比べて費用が抑えらます。ただ、サッシがアルミのままなので、アルミ部分の結露の発生は抑えられません。
窓の交換で得いつ内の環境は大きく変わります。冬暖かく過ごせることはもちろん、夏の強い陽射しを防ぐこともできます。
窓のリフォームをご検討される際には、ガラスや枠、リフォーム方法の違いを比較して、ご自宅に最適な窓のリフォームをお選びください。
迷われた時には、いつでもお問い合わせください!
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窓屋窓助は、窓・玄関・エクステリアリフォーム専門店です。
私達は、窓・玄関・エクステリアのリフォームを通じて、地域の皆様の夢や暮らしに貢献させていただきたいと願っています。窓や玄関での断熱を検討される際には、ぜひご相談ください。お住まいに合わせた最適なプランを提案させていただきます。