内窓(二重窓)リフォームの基礎知識｜断熱・防音効果と費用や工事、補助金を解説
内窓の設置工事をして二重窓・二重サッシにするリフォームには断熱と結露軽減、防音といった効果があり、近年多くの住宅に採り入れられています。二重窓（内窓）設置は工事方法、ガラスやサッシの種類で効果の高さと費用が変わります。
目的と予算に合わせた二重窓（内窓）選びと補助金を活用することが、予算内での窓のリフォームの成功に繋がります。
Contents
内窓・二重窓・二重サッシとは
内窓と二重窓、二重サッシは同じような意味を持つ窓です。二重窓（内窓）設置とは外窓の内側につける窓を指し、二重窓とは外窓と内窓で二重になっている窓を指します。
2枚のガラスで構成されている複層ガラスのことを二重サッシと勘違いしてしまいやすいのですが、二重サッシも二重窓と同じ二重になっている窓を指します。
窓が二重になると外窓と内窓の間に空気層が生まれ、その空気層が熱と音の出入りを妨げる為、内窓には断熱と防音という効果があります。
二重窓にする際に使う内窓は多くのメーカーが製作していますが、その中で人気の高いメーカーはプラマードUでお馴染みのYKK APと、高い防音性能で信頼されている内窓プラストを製作している大信工業です。
内窓(二重窓）ガラスとサッシの種類で変わる断熱効果
リフォームで内窓を設けて二重窓にする目的の多くは暖房の効率を上げて、電気料金を抑えつつ暖かい部屋にすることです。
この場合、高い断熱効果を得られるほど快適な室温維持と電気代の節約に繋がります。そして断熱効果の高さは内窓に使うガラスとサッシの種類によって変わります。
断熱効果の高いガラスの種類
二重窓（内窓）に使うガラスには単板ガラスと複層ガラス、Low-E複層ガラスがあります。この中で最も断熱性が高いガラスはLow-E複層ガラス断熱タイプ、次がLow-E複層ガラス遮熱タイプ、複層ガラスと続きます。
単板ガラスには断熱性がないとされています。工法によっては単板ガラスを使っても十分な断熱性を得られるのですが、ここではガラスに絞って断熱性の高さ別に順位を見てみましょう。
| ガラスの種類 | 特徴 | 断熱効果 |
| Low-E複層ガラス断熱タイプ | 陽当たりの悪い部屋でも断熱できる | 最も高い |
| Low-E複層ガラス遮熱タイプ | 夏は遮熱効果もある | 高い |
| 複層ガラス | 基本の断熱ガラス | 普通 |
| 単板ガラス | 1枚だけのガラス | なし |
断熱効果の高いサッシの種類
二重窓（内窓）に使うサッシには樹脂サッシとアルミ樹脂複合サッシがあります。サッシメーカーの内窓には樹脂サッシ、ガラスメーカーの内窓にはアルミ樹脂複合サッシが使われる傾向にあります。
樹脂サッシの方がアルミ樹脂複合サッシより断熱性が高いのですが、サッシの厚みが出てしまうことや製品価格が割高になってしまうという面もあります。
| サッシの種類 | 特徴 | 断熱性 |
| 樹脂サッシ | 弾力のある素材なので気密性も高めやすい | 高い |
| アルミ樹脂複合サッシ | 樹脂サッシよりスリムにできる | 普通 |
| アルミサッシ | 内窓には使われない | なし |
断熱性という面から考えた場合には、樹脂サッシとLow-E複層ガラス断熱タイプが組み合わされた内窓が最も効果を上げられる内窓です。
内窓(二重窓）工事の方法で変わる防音効果
二重窓（内窓）工事では外窓はそのまま残し、同じ窓枠内に内窓を取り付けます。そしてこの取り付けの際の工事の方法によって気密性が変わります。
気密性の高い内窓は、熱の出入りだけではなく音の出入りを防ぐ働きも優れている為、高い防音効果が得られます。一般的な工事の方法であっても、日常生活での生活音に対しては防音効果があるのですが、線路や大型車両が走向する幹線道路の近くにある住宅では十分に防音できません。
また、掃除機の音で隣家に迷惑をかけるようなことはありませんが、長時間楽器の練習をする場合や大音響で映画を愉しむという場合にはそれらの音が外部に流出してしまいます。
一方、気密性を高める為に開発されたダブルフレーム工法で工事をするとレベルの高い騒音も防音できます。
さらに気密性の高さの他に騒音レベルにあった厚みのあるガラスを組み合わせるとより防音性は高まります。
その為、ダブルフレーム工法では気密性を高める造りになっていることに加え、厚みのあるガラスを取り付けられる特殊な樹脂サッシが使われます。
厚みのあるガラスとは単板ガラスなのですが、ダブルフレーム工法が生み出す非常に高い気密性がある為、確実に断熱性も得られます。
二重窓(内窓）リフォームにかかる費用
二重窓（内窓）にかかる費用は内窓の製品価格と工事費です。一般的な内窓にかかる費用は外窓交換より費用を抑えられますが、防音効果の高い内窓は一般的な内窓より高額です。
住宅の断熱改修が目的で窓のリフォームをする場合は、家中の窓を断熱化することが理想的です。そして内窓設置であれば、一般的な4人家族が住まう規模の住宅の全ての窓を断熱化した場合、100万円程度でリフォームが出来ます。
この費用は開口部以外の屋根、壁、床などを総じて断熱するリフォーム費用の3分の1程度です。
防音が目的の場合は、家の中と外の騒音状況を調査し、防音の必要のある部屋の窓には防音効果が高い窓、断熱効果だけで十分である部屋の窓には一般的な内窓というように組み合わせると、予算に合わせて複数の目的を叶えられます。
YKKAPマドリモ プラマードU 引き違い窓設置にかかる工事費込み価格帯
| ガラスの種類 | 大掃き出し窓サイズ | 中腰高窓サイズ | 小小窓サイズ |
| Low-E複層ガラス ガス入 アルミスペーサー高断熱 |
約14万円～23万円 | 約8万円～14万円 | 約6万円～12万円 |
| 複層ガラス | 約11万円～19万円 | 約6万円～13万円 | 約5万円～11万円 |
新潟エリアでのYKKAPマドリモ内窓プラマードU引き違い窓設置にかかる工事費込み価格帯
| ガラスの種類 | 腰高窓 | 掃き出し窓 |
| 複層ガラス | 約7万円～9万円 | 約11万円～13万円 |
| Low-E複層ガラス | 約8万円～10万円 | 約13万円～15万円 |
| 防犯合わせ複層ガラス | 約14万5000円～16万円 | 約21万5000円～23万円 |
二重窓(内窓）工事で使える補助金
窓のリフォームには、先進的窓リノベ2024事業の補助金が使えます。先進的窓リノベ2024事業は国が既存の住宅の省エネ化を推進することを目的に実施している補助金制度です。
補助額は窓の性能やサイズ、改修する窓の数によって変わりますが、一戸当たりの上限補助額は200万円です。
補助額合計が5万円以上であることや、この事業への登録をしている事業者に施工を依頼することなどの条件がありますが、それを満たせば高額な補助金を得られます。
先行予約についてはこちらをご覧ください。
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二重窓(内窓）リフォームのメリットデメリット
内窓を設けて二重窓、二重サッシにするリフォームのメリットは、費用を抑えて効率よく家中の断熱改修ができることです。
画像出典：経済産業省 資源エネルギー庁 住宅の省エネ 開口部の断熱
屋根や壁、床から出入りする熱の量と比較すると、窓からの熱の出入りが最も多い為、効率良く高い断熱効果が得られます。断熱効果が上がると室内側のガラス面に外気温の影響が伝わりにくくなるので、結露も軽減します。
さらに、屋根や壁、床の全てを断熱改修する場合、断熱材のグレードや工事の方法によって幅が出てきますが、200万円以上かかりますので、二重窓リフォームのほうが100万円近くお得になります。
この2点のメリットだけでも十分に魅力的なのですが、その他にもいくつかのメリットがあります。
インテリアへのメリット
二重窓（内窓）には複数の木目調のサッシが用意されているので、フローリングやクロスに合わせて調和しやすい色合いの木目調サッシが選べます。
また、和室には障子のように見える内窓があるので違和感なくインテリアに調和させられます。
防犯性へのメリット
二重窓（内窓）のある家では窓から侵入する際、2窓分ガラスを壊し2窓分不正開錠をしなくてはなりません。その手間を考えると犯罪が発覚するリスクが大きい為、二重窓であるということだけで犯罪抑止効果が生まれます。
マンションでも採用できる可能性が高いことへのメリット
築年数の長いマンションの中には窓辺の寒さや結露に困っている方も少なくないのですが、管理組合に許可されないと思ってあきらめているケースもあります。確かに外窓交換は許可されない規約が多いのですが、二重窓（内窓）なら許可されることがあります。
マンションにお住まいの方で窓の悩みがある場合には、管理組合に窓リフォームの規約について問い合わせてみることをおすすめします。
使い勝手へのデメリット
開閉の手間が二重になる為、換気の為の窓の開閉を面倒に感じることがあります。また、レール部分や窓と窓の間などの掃除がし難く手間がかかります。
二重窓（内窓）にはデメリットもありますので、家の中の快適性が向上すると共に電気料金を抑えられるということを秤にかけた上で、取り付けるかどうかを検討しましょう。
「二重窓にすると本当に暖かくなるのだろうか？」「どの程度までの騒音が解決できるのだろうか？」などの疑問がありましたら、お気軽にお問い合わせください。
二重窓(内窓)で断熱・防音リフォームをするなら新潟で地域NO.1 窓屋窓助で
内窓（二重窓）をはじめとして、窓やガラスの交換などの窓のリフォームでは、断熱性を高めて温熱環境を向上させ快適な家にすると共に、空き巣への不安、結露や騒音など家の中に発生している問題を解決することが第一の目的です。そしてそれと並行して、工事の質やサービスの良さ、費用もリフォームの成功・失敗に繋がります。
窓や窓助が叶える窓や玄関ドアのリフォームは、気持ち良く窓のリフォーム工事が完了し、結果も満足と思っていただけるリフォームにしなくては！という想いで取り組んでおります。
補助金を利用したリフォームのお手伝いも致しますので、お気軽にご相談ください。
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