窓・サッシ交換費用とリフォームの注意点をプロが解説!
窓・サッシを交換するリフォームを「窓交換」と言います。
窓交換では、断熱以外に他のリフォームでは実現できない風通しを良くしたり、サイズを変えたりすることもできます。窓交換には2つの工法があるので、ガラスとサッシの違い以外に工法の違いも費用相場に影響します。
Contents
窓ガラスとサッシの種類で変わる窓交換の断熱効果と費用相場
窓ガラスとサッシを同時に交換する窓交換では、ガラスとサッシの種類によって、断熱効果の高さと費用が変わります。
窓ガラスによる断熱効果と製品価格の違い
窓に使われるガラスには、型ガラス、曇りガラスなどの種類もありますが、その他に断熱効果による分け方もあります。ガラスによる断熱効果の違いを確認しておきましょう。
ガラスの種類 | 断熱効果 | ガラスの製品価格 |
トリプルガラス | 非常に高い | 最も高価 |
Low-E複層ガラス | 高い
遮熱タイプなら遮熱効果も得られる |
中 |
複層ガラス | 標準的 | 最も低価 |
単板ガラス | なし
窓の断熱リフォームには使われません。 |
複層ガラスより低価 |
断熱を目的にした窓交換では、トリプルガラス・Low-E複層ガラス・複層ガラスのうちのどれかが採用されます。
トリプルガラスの特徴
トリプルガラスは現時点で、最も断熱性能が高いガラスです。北海道などの極寒の地域で多く採用されています。
Low-E複層ガラスの特徴
Low-E複層ガラスには、遮熱タイプと断熱タイプがあり、遮熱タイプは日射熱と紫外線をカットする働きをします。西日があたるなど、太陽熱による室温上昇と紫外線による褪色を防ぎます。
新潟などの寒さが厳しい地域には、より断熱性の高いLow-E複層ガラスがおすすめです。
複層ガラスの特徴
複層ガラスは、標準の断熱ガラスです。トリプルガラスやLow-E複層ガラスより断熱効果が低い分、価格も抑えられます。ただ、住宅の断熱性を上げる為には、全ての窓を断熱化することが理想的です。
予算を抑える為に1ヵ所だけを高価なトリプルガラスに交換して、他の窓は単板ガラスのままという方法を取るよりも、費用を抑えられる複層ガラスでできるだけ多くの窓を断熱化するという方法を選ぶ方が、住宅全体の断熱性と省エネ性は向上します。
サッシによる断熱効果と製品価格の違い
窓のサッシには樹脂サッシ・アルミ樹脂複合サッシ・アルミサッシという3種類があります。
サッシの種類 | 断熱効果 | 製品価格 | |
樹脂サッシ | 樹脂製のサッシ | 高い | 高い |
アルミ樹脂複合サッシ | 室内側は樹脂
室外側はアルミサッシ |
標準 | 標準 |
アルミサッシ | アルミ製のサッシ | なし | 低い |
樹脂サッシは熱を通さないことと、弾力性があるという性質があります。樹脂サッシではこの性質が断熱性と気密性を向上させます。
ただ、樹脂は高価な素材なので樹脂サッシは製品価格も高額になってしまいます。その為、標準的な価格にする為、室内側には樹脂、室外側にはアルミサッシというアルミ樹脂複合サッシも用意されています。
内窓には、一般的に樹脂サッシが使われますが、窓交換の場合、北海道などの極寒の地域以外では、アルミ樹脂複合サッシが使われることが多いです。
アルミは軽くて丈夫で安いという良さがある半面、熱を通しやすい性質を持った素材なので、断熱性がありません。従って断熱を目的にする窓交換では、アルミサッシが使われることはありません。
窓のリフォームで得られる効果と窓交換の注意点
リフォーム方法別 得られる効果の違いと注意点
窓のリフォームには3つの方法がありますが、それぞれ得られる効果が異なります。
窓リフォームの種類 | 断熱と結露防止 | 風通し | サイズ変更 | 防音 |
窓交換 | 〇 | 〇 | 〇 | △ |
内窓 | 〇 | × | × | 〇 |
ガラス交換 | ガラス部分だけ○
サッシ部分は× |
× | × | × |
リフォーム方法の選び方の注意点
どの窓のリフォームの方法であっても、ガラスとサッシの選び方で断熱性が変わります。また、ガラス交換ではサッシを交換しないのでサッシの結露は解決されません。
窓交換の工法の種類の違いによる注意点
窓交換にはカバー工法とはつり工法という2つの工法があります。カバー工法とはつり工法ではできることの範囲と工事期間、費用が変わります。窓交換の目的と予算に合わせて工法を選びましょう。
カバー工法
近年主流になっている工法です。古い窓を取り外した後、壁に埋め込まれている窓枠の上に新しい窓枠を被せ、新しい窓を取り付けるという工事がカバー工法での窓交換です。
ひと窓約1時間~半日で工事が完了し、壁を壊さないので埃や粉塵、騒音がほとんどありません。新しい枠を取り付ける分、少しだけ窓が小さくなりますが、予算は抑えられます。
カバー工法でできること
- ・窓の開き方タイプを変える
- ・窓のサイズを小さくする
カバー工法の注意点
- ・窓を大きくしたり増設したりはできない
カバー工法での窓交換の費用
YKKAPのサイトに記載されている窓交換の参考価格
大 | 中 | 小 |
幅 160 ~ 190cm高さ 190 ~ 200cm | 幅 160 ~ 190cm高さ 90 ~ 110cm | 幅 70 ~ 80cm高さ 90 ~ 110cm |
約 26〜36 万円 | 約 18〜25 万円 | 約 15〜22 万円 |
参考価格:引違い窓での商品代と工事費を合わせた価格です。
費用の幅は、ガラスの種類、サッシの種類、サイズによるものです。
YKKAP 樹脂窓ラインアップ
新潟エリアでの窓交換の費用
窓交換の費用(製品価格+工事費) | 腰高窓 | 掃き出し窓 |
複層ガラス+アルミ樹脂複合サッシ | 約13万円~20万円 | 約19万円~26万円 |
Low-E複層ガラス+アルミ樹脂複合サッシ | 約15万円~22万円 | 約21万円~29万円 |
はつり工法
カバー工法が開発される以前は、壁に埋め込まれている枠を外す為、壁を壊して窓の交換をするはつり工法で行われていました。現在では、窓単独のリフォームより、壁を壊すスケルトンリフォームの際に用いられることが多いです。
はつり工法でできること
- ・窓の開き方タイプを変える
- ・窓のサイズを自由に変える
- ・新しい窓を設ける
はつり工法の注意点
- ・窓を大きくしたり増設したりする場合、耐震性を低下させる恐れがあるので、住宅全体の設計図と照らし合わせた上で綿密に計画を進める必要がある
- ・多くの職人がかかわるので、スケジュール調整によっては1週間以上かかることもある
- ・腰高窓サイズでは20万円~、掃出し窓サイズで40万円~という高額な費用がかかる
窓交換だけができる窓のサイズと変更
外部からの視線が気になる、間取り変更をしたいが窓が邪魔になるというような場合、カバー工法の窓交換では、パネルと窓を組み合わせて窓を小さくできます。
浴室の窓を小さくしたり、間取り変更に合わせて腰高窓をハイサイドライトや、縦長のすべり出し窓に変更したりできます。
風通しを良くするリフォームも窓交換
引き違い窓が設けられた対面の窓がない部屋では、風が壁に沿って流れて行ってしまい、室内に採り込めず、換気の悪い状態になってしまうことがあります。このような部屋は、窓の開き方タイプを変える窓交換が問題を解決します。
窓交換には、窓の開き方タイプを変更できるという特徴もあり、同じサイズ、または現在のサイズより小さくすれば、カバー工法でも開き方タイプを変えられるからです。
窓交換の際にウィンドキャッチ窓とも呼ばれる縦すべり出し窓を選ぶと、外に向かって開かれるガラス面に風があたって室内に採り込まれるので、風通しの良い部屋が生まれます。中央にFIX窓、両側に縦すべり出し窓という構成の連窓にすると、さらに風通しが良くなります。
交換できる窓の種類
風通し以外に、開閉したくないという場合にはFIX窓、小雨が降っても換気がしたいという場合に室内側に開くすべり出し窓というように、目的に合わせて開き方タイプを選べます。
予算を抑えて断熱するなら内窓の費用相場
窓交換には数々の良さがあるのですが、家中の窓を断熱化する場合、費用が嵩んでしまいます。一方、内窓は、一般的な4人家族が住む2階建て住宅なら100万円程度で家中の窓を交換できるという良さがあります。
サイズや開き方タイプは変えられませんが、内窓のサッシにはすべて樹脂サッシが使われるため、窓交換と同じだけの高い断熱性と気密性が得られます。
YKKAPのサイトに記載されているマドリモ プラマードUの工事費込み価格
大 | 中 | 小 |
幅 160 ~ 190cm高さ 190 ~ 200cm | 幅 160 ~ 190cm高さ 90 ~ 110cm | 幅 70 ~ 80cm高さ 90 ~ 110cm |
約 11〜18 万円 | 約 6〜12 万円 | 約 5〜11 万円 |
参考価格:引違い窓での商品代と工事費を合わせた価格です。
費用の幅は、ガラスの種類、サッシの種類、サイズによるものです。
YKKAP 樹脂窓ラインアップ
新潟エリアでの内窓設置にかかる工事費込み価格
YKKAPマドリモ プラマードU
内窓設置の費用 | 腰高窓 | 掃き出し窓 |
複層ガラス | 約7万円~9万円 | 約11万円~13万円 |
Low-E複層ガラス | 約8万円~10万円 | 約13万円~15万円 |
防犯合わせ複層ガラス | 約14万5000円~16万円 | 約21万5000円~23万円 |
サッシは全て樹脂サッシです。
参考価格:引違い窓での商品代と工事費を合わせた価格です。
費用の幅は、ガラスの種類、サッシの種類、サイズによるものです。
マンションでも許可されることが多い内窓設置のリフォーム
マンションでは窓交換が許可されなくても、内窓なら許可されるという管理規約になっているケースが多いです。マンションで寒さや騒音に困っている場合には、内窓設置がおすすめです。
防音には内窓プラストがおすすめです。詳しくはこちらのコラムをご覧ください。
窓交換で活用できる補助金
夏が過ぎて2023年度も残り少なくなってきましたが、これからでもまだ間に合う窓交換で活用できる補助金をご紹介します。
窓のリフォームのほとんどは断熱改修にあたるので、国のリフォーム支援の補助金が受けられます。
先進的窓リノベ事業
交付申請期限 12月31日
補助金申請額が100%になった時点で終了します
補助額
対象工事内容ごとの補助額の合計(最低5万円~上限200万円)
SS・S・Aという3種類のグレードがあり、グレードによって補助額が変わります。
次世代省エネ建材の実証支援事業
公募期間
2023年9月4日(月)~2023年11月30日(木)17:00締切
改修方法
①外張り断熱 ②内張り断熱 ③外窓と玄関など全ての開口部の断熱のいずれか
補助額上限
150万円/戸
一般社団法人環境共創イニシアチブ 令和5年度 次世代省エネ建材の実証支援事業
【全国対象】既存住宅における断熱リフォーム支援事業
公募期間
令和5年9月4日(月)~令和5年12月8日(金)
改修方法
① トータル断熱 断熱材、窓、ガラスを用い、住まい全体での断熱改修
② 居間だけ断熱 窓を用い、居間をメインに断熱改修
補助額上限
120万円/戸(玄関ドア5万円を含む)
公益財団法人北海道環境財団 補助事業部【全国対象】既存住宅における断熱リフォーム支援事業
詳しくはこちらのコラムをご覧ください。
窓のリフォームはリフォームの種類によってできることと工期と費用が変わります。解決したいことを明確にし、リフォームの目的に合わせてリフォームの種類を選ぶことが大切です。
部屋によって状況が違うからどうしたら良いのかしら?と選び方で迷ってしまったらお気軽にお問い合わせください。
新潟での窓・サッシ交換のリフォームは地域No.1専門店の窓屋窓助へ
私達は窓や玄関ドアのリフォームを通じて、地域の皆様の夢や暮らしに貢献させていただきたいと願っています。
そして、地域No.1専門店ならではの自信と誇りを持って、優良な工事と価格で窓のリフォームを承っております。
窓とサッシを交換する窓交換をはじめとして、窓やガラスの交換などの窓のリフォームでは、断熱性を高める、結露を軽減するなどの希望を叶え、騒音など家の中に発生している問題を解決することが第一の目的です。そしてそれと並行して、工事の質やサービスの良さ、費用もリフォームの成功・失敗に繋がります。
窓や窓助が叶える窓や玄関ドアのリフォームは、気持ち良く窓のリフォーム工事が完了し、結果も満足と思っていただけるリフォームにしなくては!という想いで取り組んでおります。何時でもお気軽にご相談ください。