二重窓へのリフォーム 補助金を活用して断熱と防音を実現
二重窓へのリフォームは屋根や壁の全面改修と比較するとかなり費用が抑えられる為、住宅の断熱改修には最適な方法です。断熱以外にも、防音効果がある・窓交換より安い・マンションでも許可されるケースが多い・補助金が活用できるなど魅力が満載です。
二重窓とはどのような窓で、窓交換とはどの程度費用の差があるのでしょうか?
Contents
二重窓とは既存の窓の内側に新しい窓(内窓)を設けるリフォーム
二重窓とは外壁に埋め込まれている窓の内側にもう一つの窓が設けられている窓を指します。プロフェッショナルな音楽家が音楽室の防音性能を高める為、新築時に設けることもありますが、一般的なご家庭では、断熱や防音の為にリフォームで新たに設けるケースが多いです。
二重窓には基本的に2枚のガラスで構成されている複層ガラスが使われますが、このガラスを指して二重窓と呼ばれているわけではありません。外窓と内窓の組み合わせが二重窓です。
二重窓の5つのメリット、3つのデメリット
昔から北海道などの寒冷地で使われ続けているだけあって、二重窓には高い断熱性があるなど良い点が多いのですが、使い始めてみると不便な点もあります。リフォーム後にこんなはずではなかった…と思うことがないよう、メリットとデメリットを確認していきましょう。
メリット1 エアコンの効率が向上する=省エネ効果+快適性
二重窓は外窓と内窓の間の空気層が熱の出入りを遮るので、室内の温度は外気温の影響を受けにくくなります。なぜなら、夏には窓から70パーセント以上の日射熱が侵入し、冬には60パーセント近くの熱が逃げていくからです。
さらにLow-E複層ガラス遮熱タイプが使われた内窓なら、日射熱の侵入を抑えると共に紫外線を70%以上カットします。
そして二重窓の優れている点は、夏は涼しく冬は暖かく過ごせるという快適さを少ないエネルギーで得られる点にあります。エアコンを標準的な設定温度より夏は低く、冬は高くすれば、断熱性が低い家でも快適な室温は生まれますが、エネルギーの消費量は莫大です。
一方、二重窓であれば、最小限の冷暖房で快適な室温が調うので、電気代を節約できます。
1つ目のメリットは、冷暖房費の節約になること。戸建住宅には平均では約18の窓があると試算されていますが、普段使っているリビングや寝室など半分の9つの窓を断熱リフォームするだけでも、電気代が年間約2万円節約できるとするデータもあるんです。
引用:環境省 窓の断熱リフォームから、暮らしの脱炭素を始めよう
メリット2 結露の発生が抑えられる
断熱性が上がると共に結露の発生も抑えられます。内窓には樹脂サッシが使われるので、ガラス部分だけではなく、サッシの結露もなくなります。
メリット3 防音効果が得られる
新築時に幹線道路や線路に面しているので、かなりうるさい環境であるとわかっていれば、それなりの対処をして家づくりを進めることと思います。ただ、家は長く住む所です。その期間には周辺の環境が変わり、新築時には静かだったのに外部からの騒音に悩まされる環境になってしまった…というようなことがあります。
そのような場合、防音室を設けるような工事には6帖でおよそ200万円程度かかりますが、内窓設置であれば、数十万円で防音ができます。
「でも、調べたところ防音効果は薄かったという感想を多く見かける」という方も多いことと思います。実は一般的な内窓には、日常的な生活音に対する防音効果はありますが、幹線道路や線路などの騒音レベルに対しては、十分な効果を上げるだけの防音性の高さがありません。
その為、防音効果を目的とする窓リフォームなら確実に防音効果を上げられる内窓を選ぶ必要があります。
メリット4 隙間風がなくなる
断熱効果と防音効果を高める要素には、ガラスとサッシの断熱性能が挙げられますが、気密性も求められます。築年数の長くなった住宅では、住宅の重みや地震の揺れで受けた負担が蓄積し、徐々に歪みが生じます。
その結果、窓枠やドアの枠が圧迫され、窓やドアの開閉がし難いといった問題が発生することもあります。そしてその問題は、窓枠やドアの枠と、窓やドアの間に隙間も生み出します。隙間からは冬は冷気が侵入して暖房の熱は逃げていき、夏は冷房の涼しさが逃げていき、冷暖房の効率を落としてしまいます。
この隙間は、内窓を設ける際に解決されます。ひとつは歪みの生じた内窓にぴったりと納まる内窓が制作されると共に、樹脂サッシの弾力性によって窓枠やレールに窓を密着させられるからです。
メリット5 犯罪抑止効果が生まれ防犯性が向上する
二重窓は外から見ても内窓が設置されていることが分かります。つまり、この窓から侵入する為には、ガラスを4枚割り、鍵を2個開けなくてはならないのか…と下見をしている空き巣狙いに思わせることができます。
犯行に時間がかかると発覚のリスクが高まるので、侵入に手間取りそうな窓や玄関を避ける犯罪者は多い為、二重窓は犯罪を抑止させる効果を発揮します。
二重窓
結露防止や断熱に効果のある二重窓は本来、防犯目的で使用される窓ではありません。しかし、窓ガラスが2枚重ねになっており、割れにくい構造です。ガラスだけでなく、施錠も二重になるため、時間を稼ぐには十分な効果があります。
引用:セントラル警備保障 居空き・空き巣の手口。有効な防犯対策で家をガード
デメリット1 開閉の手間が増える
窓を2回開け閉めしなくてはならないので、開閉の手間が増えます。
注意点:面倒だからと言って外窓は開けっぱなしにし、内窓だけを閉じておくと、効果が出ないばかりか、内窓が傷んでしまいます。
デメリット2 掃除がし難い
窓ガラスの端やレールの隅の汚れが取りにくいです。汚れが溜まる前にこまめに掃除をしておく必要があります。
この2つの問題は、窓交換であれば発生しません。ただ、窓交換の費用は内窓より高額です。YKKAPのサイトに掲載されている価格を比較してみましょう。
3ヶ所窓リフォーム時の参考価格[商品代+工事費(税込)]
幅160cm×高さ200cm×1箇所/幅160cm×高さ100cm×2箇所
マドリモ 内窓 プラマードU | マドリモ 断熱窓 (窓交換) |
約29万円~ | 約62万円~ |
内窓や窓交換で得られる快適性と省エネ効果・内窓と窓交換の費用の差を考え併せて、このくらいなら我慢しよう、又はたいしたことではないと考えるか、確かにこのようなデメリットがあるなら窓交換の方が良いかもしれないと考えるかには、個人差と予算の違いがあると思います。
デメリット3 目的に合わせて内窓を選ばないと効果が低い
外部のひどい騒音を解決する目的で内窓を設ける場合には、防音効果の高い内窓を選ばないと、効果が薄かったという結果になってしまいます。一方、一般的な内窓でも効果がある程度の騒音なら、一般的な内窓の方が費用を抑えられます。
また、アルミ樹脂複合サッシを使っている内窓を製造販売しているメーカーもあります。アルミ樹脂複合サッシの内窓は、樹脂サッシの内窓より費用を抑えられます。ただし、アルミ樹脂複合サッシの内窓は、樹脂サッシの内窓より断熱性と気密性が低下する為、思ったほど冷暖房の効率が上がらなかったという結果になってしまいます。
窓のリフォームは頻繁にすることではないので、目的や予算を考え併せて、十分に検討した上でリフォームの方法を決めていきましょう。
二重窓のリフォーム費用と工期
YKKAPのサイトに記載されているマドリモ プラマードUの工事費込み価格と、新潟エリアでの内窓設置にかかる工事費込み価格・防音性の高い内窓プラストの内窓設置にかかる工事費込み価格を見ていきましょう。
プラマードUの内窓設置にかかる工事費込み価格
YKKAPのサイトに記載されているマドリモ プラマードUの工事費込み価格
大 | 中 | 小 |
幅 160 ~ 190cm高さ 190 ~ 200cm | 幅 160 ~ 190cm高さ 90 ~ 110cm | 幅 70 ~ 80cm高さ 90 ~ 110cm |
約 11〜18 万円 | 約 6〜12 万円 | 約 5〜11 万円 |
参考:YKKAP 樹脂窓ラインアップ
新潟エリアでの内窓設置にかかる工事費込み価格
YKKAPマドリモ プラマードU
内窓設置の費用(製品価格+工事費)サッシは全て樹脂サッシ | 腰高窓 | 掃き出し窓 |
複層ガラス | 約7万円~9万円 | 約11万円~13万円 |
Low-E複層ガラス | 約8万円~10万円 | 約13万円~15万円 |
防犯合わせ複層ガラス | 約14万5000円~16万円 | 約21万5000円~23万円 |
費用の幅は、サイズとガラスの種類によって生まれています。
断熱ガラス→Low-E複層ガラス(断熱タイプ・遮熱タイプ)→防犯合わせ複層ガラスの順に価格が上がっていきます。
プラマードUの特徴はこちらのページで詳しくご覧いただけます。
>>> 今ついている窓はそのままに、内窓をつける!
内窓プラストの内窓設置にかかる工事費込み価格
内窓プラスト設置の費用(製品価格+工事費)サッシは全て樹脂サッシ | 腰高窓 | 掃き出し窓 |
複層ガラス厚み 18mm | 約10万~12万円 | 約14万~16万円 |
Low-E複層ガラス厚み 18mm | 約12万~14万円 | 約16万~18万円 |
防音合わせ複層ガラス厚み 6.8mm | 約19万~21万 | 約23万~25万 |
防音合わせ複層ガラス厚み 12.8mm(最厚) | 約22万~24万 | 約29万~31万 |
内窓の工期
ひと窓およそ1時間です。家中の窓に内窓を設けても1日で工事が完了します。内窓の設置を希望の方は、都合のよい日時をご指定ください。
二重窓のリフォーム補助金の注意点
窓のリフォームでは、住宅の断熱化という目的での補助金事業がほとんどです。その為、ひとつだけ内窓を設置しても、補助金は申請できません。
先進的窓リノベ事業
申請額に対する要件 補助額が5万円以上である
こちらから詳しくご覧いただけます。
>>>先進的窓リノベ事業のサイト
【全国対象】既存住宅における断熱リフォーム支援事業
申請内容に対する要件 住宅全体の窓を断熱化するトータル断熱、又は一部屋だけを断熱する居間だけ断熱の2種類
こちらから詳しくご覧いただけます。
>>>【全国対象】既存住宅における断熱リフォーム支援事業
詳しくはこちらのコラムもご覧ください。
>>>内窓を設けて二重窓にするリフォームの基礎知識と施工例
マンションでの二重窓リフォーム
一般的にマンションの外観に影響を与える部分は、分譲住宅の個人所有部分であってもリフォームが出来ません。窓も外観に影響があるので、大規模修繕など以外では交換することはほとんどありません。
ただ、内窓であれば、外窓や外観を変化させないので許可されるケースが多いです。マンションによって管理規約が異なりますので、確認してみましょう。
内窓には快適+省エネ効果があり、暮らしやすさと家計の節約に繋がります。また、窓のリフォームの中で窓交換より費用が抑えられ、ガラス交換より高い効果が得られるという強みがあります。
もちろん、家中の窓リフォームをする場合には、部屋ごとの室内環境に合わせて窓交換と内窓を組み合わせて計画を進めることもできます。どの方法が最も高い効果を得られ、予算を抑えられるのかしら…?と疑問に思われたらお気軽にご相談ください。
新潟の窓のリフォームは地域No.1専門店の窓屋窓助へ
私達は窓や玄関ドアのリフォームを通じて、地域の皆様の夢や暮らしに貢献させていただきたいと願っています。
そして、地域No.1専門店ならではの自信と誇りを持って、優良な工事と価格で窓のリフォームを承っております。
内窓設置をはじめとして、窓やガラスの交換などの窓のリフォームでは、断熱性を高める、結露を軽減するなどの希望を叶え、騒音など家の中に発生している問題を解決することが第一の目的です。そしてそれと並行して、工事の質やサービスの良さ、費用もリフォームの成功・失敗に繋がります。
窓や窓助が叶える窓や玄関ドアのリフォームは、気持ち良く窓のリフォーム工事が完了し、結果も満足と思っていただけるリフォームにしなくては!という想いで取り組んでおります。何時でもお気軽にご相談ください。