雪に強い家には窓断熱・二重玄関・耐雪カーポート
雪国では、傾斜の深い屋根や一般的な住宅よりも重量に耐える力の強い柱や梁、重みに強いカーポートなど、住宅にもエクステリアにも雪対策を施した家づくりをします。その中で、新築時以外にもできる対策が、窓と玄関の断熱化と雪に強いカーポート新設です。それぞれの対策に対する具体的な方法を考えていきましょう。
雪国の窓対策
雪の多い地域では、窓だけではなく、窓の外側にも雪対策が必要です。
窓の外側の雪対策は雪がこい
雪がこいは格子状の横板で、1階の窓の外側に設けて窓を覆う役割をします。雪の量が増えると、屋根から滑り落ちてくる雪が1階の窓ガラスを破損してしまったり、屋根の雪おろしをしている時に、おろした雪が窓を直撃してしまったりすることがあるからです。
そしてこの雪がこいは、雪の季節以外には取り外せるようにしてあります。格子とは言っても雪から守る為には隙間を大きくできないので、陽射しが入りにくく、室内が暗くなってしまうからです。
毎シーズンごとの設置と取り外しの手間、雪の季節の室内の暗さを考え、新築の際に3階建て住宅にして1階部分はコンクリートにし、シャッターを下ろせる車庫や収納にするケースも少なくありません。
窓の対策は断熱・気密の強化
雪の季節に快適な室温を維持する為には、窓からの熱の流出と冷気の侵入を抑えることが効果的です。窓の断熱と気密を高める方法には内窓設置と窓交換があります。この2つの方法には、断熱性と気密性を高める以外に、それぞれに独自の特性があります。その為、断熱気密と同時に得たいプラスα効果に着目して、どちらの方法にするかを選択すると良いと思います。
窓交換の断熱気密以外のプラスα効果
窓交換は今ある窓枠だけを残し、その上に新しい枠と新しい窓を取り付けるリフォームで、カバー工法という工法で行います。このリフォームは、断熱性と気密性を高める以外に、窓の開き方タイプを変えることや、サイズを小さくすることができます。
風通しを良くする
風が吹いている日でも、対面の窓がない部屋には風が入ってきにくいことがあります。また、地域の風の性質や窓の向いている方角によっては、風が住宅の外壁に沿って流れていってしまうこともあります。
このような窓の問題は、引き違い窓から縦すべり出し窓に交換すると解決できます。外側に張り出した窓のガラス面に風があたって室内に採り込まれ、換気の良い環境が生まれます。
開閉の不要な窓の手間をなくす
新築時に高窓をすべり出し窓にしたが、他の窓だけで十分換気ができるし、開閉が面倒であるというような場合には、FIX窓に交換できます。
窓に邪魔されないようにする
エアコンを交換したらカーテンレールとエアコンとの間が狭くなってしまった、浴室をリフォームしたいが窓が大きすぎて浴槽に被ってしまうというようなケースでは、窓のサイズを小さくすることができます。
内窓の断熱気密以外のプラスα効果
内窓は二重窓にする為、今ある窓の室内側に新しく設ける窓のことです。そして窓が二重になることによって2つのプラスα効果が生まれます。
室内が静かになる
外窓と内窓の間の空気層が音の伝わりを緩慢にするので、外部の騒音が室内に侵入してこなくなります。また、家の中からの楽器の練習音がご近所に響き渡ることも防げます。
侵入犯罪のリスクが抑えられる
一般住宅への侵入の経路で最も多い場所は窓です。窓ガラスを割って鍵を開け侵入して窃盗犯罪を行います。二重窓の場合、ガラスを割って鍵を開けるという作業が二度手間になり、時間が長引きます。そして作業時間が長引くということは、犯罪発覚のリスクが高まります。
犯罪者にとって犯罪発覚のリスクが高まるということは、犯罪の抑止に繋がる為、二重窓は他の窓に比べて防犯性の高い窓であると言えます。
◆ガラス破り
窓ガラスを破壊し、そこから手を入れて解錠して侵入する手口。通常のガラスであれば、わずか数秒で破壊できます。近所への買い物やペットの散歩など、わずかな留守の間でも被害に遭う可能性があります。
雪国の窓対策で効果を上げるポイント
窓交換の場合も内窓の場合も、雪国では温暖な気候の地域と比較して、より断熱性と気密性を高めることが求められます。
窓の断熱性
窓の断熱性はガラスとサッシの違いによって変わってきます。そして断熱性が高くなるほど、冷暖房の効率が向上することに加え、結露の発生が抑えられます。
ガラスは複層ガラス→Low-E複層ガラス→トリプルガラスの順に断熱性が高くなっていきます。寒さの厳しい地域では、内窓にはLow-E複層ガラス、窓交換にはLow-E複層ガラス、またはトリプルガラスを選ぶことが理想的です。
サッシにはアルミ樹脂複合サッシと樹脂サッシがあります。アルミ樹脂複合サッシ→樹脂サッシの順で断熱性能が上がっていきます。内窓には樹脂サッシ、窓交換には樹脂サッシ、又はアルミ樹脂複合サッシを選ぶことが理想的です。
窓の気密性
カバー工法の窓交換であっても、内窓設置であっても、リフォームの際に建付けの悪さが解消されるので、気密性は向上します。特に内窓の中には特殊な工法によって、群を抜いた気密性を実現する内窓もあります。気密性の高さは、断熱性の高さを十二分に活かすことに繋がる他、防音性能も高めます。
ダブルフレーム工法で内窓に高い気密性を持たせるプラスト
雪国の玄関対策
降雪量が多い地域では、玄関ポーチに雪が降り積もり、玄関ドアの開閉がし難くなってしまうことがあります。また、玄関ドアから冷気が侵入し、暖房熱が逃げていく為、玄関も玄関に隣接する部屋も寒くなってしまうというような住宅もあります。
寒い季節になっても、雪が降り積もっても快適に玄関を使う為には、2つの対策があります。
玄関のガードを二重にして雪国の玄関を守る風除室
新潟など、雪の多い地域では多くの住宅に風除室が設けられています。風除室とは玄関を覆うガラス張りのスペースです。雨や雪が直接玄関内に入り込むのを防ぎます。玄関ポーチに雪が降り積もり、玄関ドアが開けられなくなってしまうというような状況も避けられます。
雪かきの道具や自転車なども風除室の内部に置けるので、収納としても役立ちます。新築時に風除室を設けなかった住宅でも、後付けができます。
熱を逃がさず冷気を侵入させない玄関ドア
玄関ドアの中には雪国にうってつけの断熱性を備えたタイプがあります。断熱玄関ドアは、関東圏のような温暖な地方でも使われていますが、寒い地方に向けては、より断熱性の高いタイプが用意されています。
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断熱ドアD2 仕様
断熱ドアには本体に断熱材が充填され、ガラス部分に複層ガラスが使われたD4仕様と、それよりも高い断熱性を持つD2仕様があります。D2仕様は本体に断熱材が充填されている他、枠にも断熱ライン、気密材が使われ辺縁部遮熱構造になっています。
さらに、ガラス部分にはLow-E複層ガラスが使われている為、夏場の遮熱効果もあります。
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雪に強いカーポート
カーポートは雨風紫外線から車を守るので、日本全国どのような地域でも活用されていますが、雪国では雪に強いタイプを選ぶ必要があります。大雪が降ることのない地域では、異常気象で大雪が降ると、カーポートが倒壊してしまうという事故が数多く発生します。
大雪が日常的である雪国では、耐雪性能の高いカーポートを選ぶ為、そのような事故はありません。ただ、新潟でも雪の少ない地域に住む人には異常気象で大雪が降ることもあるので、注意が必要です。
雪国でも安心なカーポートは強靭な折板屋根カーポートです。地域の雪の量に合わせて積雪100cmタイプ・150cmタイプ・200cmタイプがあります。
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窓、玄関、風除室、カーポートなど、寒さと雪の対策をお考えの際にはお気軽にご相談ください。地域の気候や周辺の環境に合わせて最適なプランをご提案します。
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