おすすめ断熱窓のリフォーム効果とガラス選びのポイントを解説
断熱窓とは熱の出入りを防ぐ窓を指します。そして、断熱窓へのリフォームの方法には窓交換と、内窓設置があります。窓交換は断熱性の高いサッシとガラスを組み合わせた断熱窓と現在の窓を交換するリフォーム、内窓設置は断熱窓を新しく設けて二重窓にするリフォームです。どちらもサッシとガラスによって断熱窓の効果の高さと価格が変わります。
断熱窓の効果とは?省エネ&快適な住まい
断熱窓には断熱性向上と結露軽減、そして遮熱という3つの効果があります。断熱が不十分な住宅の室内温度は、気候によって大きく影響されます。多くの光熱費を使えば、断熱性が低くても夏は涼しく冬は暖かくできますが、出費も嵩みます。
一方、断熱性の高い住宅では、少ないエネルギーで冷暖房が効率よく働くので、省エネと快適な環境を同時に実現できます。そして、住宅の断熱性を高める為に大いに役立つ窓が断熱窓です。
「住宅の断熱性を高めるリフォームなら、壁や屋根の断熱改修なのでは?」と思われる方が多いと思いますが、実は窓は住宅の断熱性に大きく影響する場所なのです。
暖かさを逃がさない断熱窓
冬、家全体から逃げていく暖房の熱の58%は窓などの開口部を通して逃げていきます。確かに窓の面積は壁より狭いのですが、屋根や壁に比べて薄いことと、内部に断熱材が施工されていないことから、面積が狭いにも関わらず、より多くの熱を出入りさせてしまうのです。
「省エネ基準レベルの断熱性能の住宅での試算例」を見ると、屋根からは5%、外壁と換気扇からはそれぞれ15%、床からは7%となっています。つまり、窓などの開口部から出入りする熱は、住宅のその他の個所から出入りする熱の合計よりも多いのです。その為、住宅の断熱性を効率よく高める為には、断熱窓が非常に役立ちます。
そして断熱性の効果は、ガラスとサッシの素材によって高さが変わります。最も効果が高いガラスはトリプルガラス、次がLow-E複層ガラス、そして複層ガラスです。サッシには樹脂サッシとアルミ樹脂複合サッシがありますが、樹脂サッシの方が高い断熱性を備えています。
その為、最も断熱性の高い断熱窓はトリプルガラス+樹脂サッシの窓です。次がLow-E複層ガラス+樹脂サッシの窓、そして3番目は、アルミ樹脂複合サッシ+Low-E複層ガラス、又は複層ガラスの窓です。
開口部の断熱
住宅の断熱で重要なのが、開口部の断熱性能を高めることです。なかでも窓は、熱の出入りが大きいので、断熱上の重要なポイントとなります。
冬の暖房時に、室内から逃げ出す熱の約6割が窓などの開口部からで、夏の冷房時に、室外から侵入する熱の約7割は窓などの開口部からです。
太陽の熱と紫外線を遮る断熱窓
夏、家の中に侵入してくる太陽の熱のうち74%は窓を通して入ってきます。一方、1日のうち、どの時間帯にも太陽の直射熱を浴びている屋根から入る熱の割合は、全体の11%に過ぎません。換気扇からは6%、外壁からは7%、床からは3パーセントです。その為、住宅への熱の侵入を防ぐ為にも、断熱窓が高い効果をあげます。
ただ、この場合にはLow-E複層ガラス(遮熱)という遮熱タイプのガラスを使う必要があります。また、窓からの遮熱は、窓だけではなく、スダレやアウターシェードなど窓の外の遮熱対策も大切です。
結露を軽減する断熱窓
窓の結露はガラス面の室内側と、室外側の温度差が大きくなるほど発生する確率が上がります。その為、地域の気候や室内の暖房の設定温度にもよりますが、断熱性の低い窓ほど結露が発生します。
断熱窓はガラスが2枚の複層ガラスや3枚のトリプルガラスなので、室内側と室外側の温度差が抑えられ、結露が軽減します。結露が軽減する割合は、ガラスとサッシの素材によって変わります。
結露は断熱性の高い窓ほど軽減できる量が増えます。樹脂サッシ+トリプルガラスやLow-E複層ガラスの断熱窓には、ほとんど結露が発生しません。断熱窓にしたのに結露が発生するという場合には、樹脂サッシやトリプルガラス、Low-E複層ガラスが使われていないことと、外気温が非常に低いこと、室内の暖房温度が高すぎることなどが原因として考えられます。
断熱窓にする場合には、地域の気候に対応するガラスとサッシを選ぶことと、室温を必要以上に上げ過ぎないことが大切です。
断熱窓におすすめのリフォーム方法
断熱窓へのリフォームをする場合、浴室など個別の場所の窓を断熱化する方法と、家中の窓を断熱化する方法があります。YKKAPやリクシルのメーカーがそれぞれのサイトに掲載している「省エネ効果による年間冷暖房費の比較」などのデータは、家全体の開口部を断熱した場合を想定して作成されています。
もし、家の中の窓を1つか2つだけ断熱窓にしても、家全体の断熱化はできないからです。そこでおすすめしたい断熱窓のリフォームは、家全体の窓とドアを断熱化するという方法です。
家の窓を全て断熱窓にすると暮らしはどのように変わるのでしょうか?
家の中の温度差が抑えられる
断熱性の低い家では、外気温からの影響が大きい為、リビングなどの暖房をしている部屋と、廊下や玄関などの暖房をしていない場所の温度差が拡がります。その結果、快適な温度に調えられている部屋から出たくなくなり、家族の行動範囲が狭くなってしまいます。
また、入浴時に、ヒートショックが発生するリスクがあると同時に、風邪をひきやすくもなってしまいます。
その他に、冷暖房をしている時間帯としていない時間帯の温度差もあります。夏は帰宅すると家の中がムワッとする、エアコンが切れると暑くて眠れないなどの状況になってしまいます。冬は朝、暖まるまでに時間がかかる、夜中にトイレに行く時に寒いといった問題がおきます。
家全体に断熱窓が使われていると、住宅全体が断熱されるので、冷暖房を切った後、急激に暑くなったり冷えたりすることがありません。その結果、冬はほのかな暖かさが、夏は涼しさが続き、夜中のトイレの寒さや夏の寝苦しさが解消されます。
省エネ住宅になる
家全体が断熱化されると冷暖房の効率が良くなるので、光熱費を倹約できます。例えば、アルミサッシと単板ガラスの窓の家では、10年間で755,000円の冷暖房費がかかりますが、Low-E複層ガラスと樹脂サッシの内窓を設けると、10年間で54,1000円の光熱費を節約できます。
これは非断熱の窓度と断熱窓との違いを、延べ床面積120.08㎡の2階建て木造住宅で比較した場合の数字です。住宅の規模から、4人家族が住む平均的な住宅での節約できる光熱費と考えて良いでしょう。
また、アルミサッシ+単板ガラスの窓から窓交換をした場合にも、光熱費を削減できます。こちらも同じ規模の住宅での比較で、盛岡での光熱費の違いが算出されています。
盛岡ではアルミサッシと単板ガラスにかかる光熱費は10年間で1,553,000円ですが、Low-E複層ガラス+樹脂サッシの断熱窓に交換すると、971,000円まで削減され、約58万円の倹約ができます。
断熱窓のガラスの価格
断熱窓に使われるガラスは、複層ガラス→Low-E複層ガラス→トリプルガラスの順で効果が高くなると共に、価格が上がっていきます。断熱窓へのリフォームでは工事費込みで価格が表示されますが、ガラスとサッシの種類によって全体の価格が変わります。
YKKAPのサイトに記載されている窓交換の参考価格
参考価格(引違い窓)商品代 + 工事費
大 | 中 | 小 |
幅 160 ~ 190cm高さ 190 ~ 200cm | 幅 160 ~ 190cm高さ 90 ~ 110cm | 幅 70 ~ 80cm高さ 90 ~ 110cm |
約 26〜36 万円 | 約 18〜25 万円 | 約 15〜22 万円 |
引用:YKKAP 樹脂窓ラインアップ
この費用の幅は、ガラスの種類、サッシの種類、サイズによるものです。
新潟エリアでの窓交換の費用
窓交換の費用(製品価格+工事費) | 腰高窓 | 掃き出し窓 |
複層ガラス+アルミ樹脂複合サッシ | 約13万円~20万円 | 約19万円~26万円 |
Low-E複層ガラス+アルミ樹脂複合サッシ | 約15万円~22万円 | 約21万円~29万円 |
プラマードUの内窓設置にかかる工事費込み価格
YKKAPのサイトに記載されているマドリモ プラマードUの工事費込み価格
大 | 中 | 小 |
幅 160 ~ 190cm高さ 190 ~ 200cm | 幅 160 ~ 190cm高さ 90 ~ 110cm | 幅 70 ~ 80cm高さ 90 ~ 110cm |
約 11〜18 万円 | 約 6〜12 万円 | 約 5〜11 万円 |
引用:YKKAP 樹脂窓ラインアップ
新潟エリアでの内窓設置にかかる工事費込み価格
YKKAPマドリモ プラマードU
内窓設置の費用(製品価格+工事費)
サッシは全て樹脂サッシ |
腰高窓 | 掃き出し窓 |
複層ガラス | 約7万円~9万円 | 約11万円~13万円 |
Low-E複層ガラス | 約8万円~10万円 | 約13万円~15万円 |
防犯合わせ複層ガラス | 約14万5000円~16万円 | 約21万5000円~23万円 |
大信工業 内窓プラスト
一般的な内窓に比べて気密性が高いため、優れた断熱性と防音性を備えている内窓です。
内窓プラスト設置の費用(製品価格+工事費)
サッシは全て樹脂サッシ |
腰高窓 | 掃き出し窓 |
複層ガラス厚み 18mm | 約10万~12万円 | 約14万~16万円 |
Low-E複層ガラス厚み 18mm | 約12万~14万円 | 約16万~18万円 |
防音合わせ複層ガラス厚み 6.8mm | 約19万~21万 | 約23万~25万 |
防音合わせ複層ガラス厚み 12.8mm(最厚) | 約22万~24万 | 約29万~31万 |
同じ種類のガラスであっても、ガラスのサイズが小さいほど価格は抑えられ、大きいほど嵩むので価格に幅があります。
真空ガラススペーシアでのガラス交換
費用を抑えたい場合にはガラスだけ交換して断熱窓にするという選択肢もあります。この方法は、サッシでの熱の出入りが抑えられない為、断熱と結露に対しては、窓交換や内窓ほどの高い効果はありません。ただ、ひと窓数十分で完了する手軽さと予算を抑えられる良さがあります。
ガラス交換にはアタッチメント付きガラスと、真空ガラススペーシアがありますが、比較すると断熱、遮熱共に、真空ガラススペーシアの方が高い効果を得られます。真空ガラススペーシアもサイズや性能によってガラスの価格が変わります。
ガラス交換 |
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新潟エリアでの窓交換・内窓設置・ガラス交換の価格について詳しくはこちらからお問い合わせください。
断熱窓へのリフォームは、「快適な室内環境が少ないエネルギーで調う家」を実現します。窓の状況や予算によって内窓、窓交換など最適なリフォームの方法やガラス選びは変わってきます。断熱窓へのリフォームのことはお気軽にご相談ください。窓の状態や環境に合わせて最適なリフォームをご提案します。
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