窓リフォームを種類と費用・効果の違いで徹底比較!
窓のリフォームには大きく分けると「壁を壊す工法」と「壁を壊さない工法」があります。さらに壁を壊さない方法には、今の窓を残す方法と窓を交換する方法があります。それぞれの工法には特徴や効果の高さ、費用の違いがあります。
窓をリフォームする目的や予算に応じて、最適な方法を選ぶ為のポイントを考えていきましょう。
窓リフォームの工法別の種類
住宅のリフォームには、住宅全体のリフォームと部分的なリフォームがあります。住宅全体のリフォームの中にフルリフォームという外壁も壊す方法があります。このようなリフォームでは、何の制限もなく新しい窓を取り付けられます。
この場合には、窓の取り付けもフルリフォームの費用に含まれますので、窓だけのリフォーム費用とは比較できません。ただ、それ以外にも目的によっては、開口部のリフォームの為に壁を壊すという工事もあります。
壁を壊す窓のリフォーム
住宅全体のリフォーム以外で、窓の位置を変えたい、サイズを大きくしたいという目的でリフォームをする場合には、壁を壊すはつり工法で窓のリフォームが行われます。壁を壊さない工法に比べて費用は嵩みますが、様々な利点があります。
現在の窓のサイズ、位置、開き方タイプなどに合わせる必要がないので、自由に窓を選べることに加え、窓まわりの外壁も補強されます。ただ、壁の撤去や廃材の処分、足場などへの費用が発生する為、壁を壊さない窓のリフォームに比べると、工事期間が長くなることに加え費用が嵩みます。
特に家の窓のほんの一部を交換するというような場合には、割高になってしまいます。交換する窓の数が多いほど、外壁の撤去や足場組み、クロスや床板の張替えなどにかかる費用が分散されるので、かけた費用が活かされます。
工事期間に関しても、ひと窓であっても多数の窓をする場合であっても、足場を組む手間や壁を壊す手間、クロスや床板を張り替える手間は発生するので、数日から数週間かかります。
壁を壊さない窓のリフォーム
壁を壊さない窓のリフォームには主に3つの方法があります。3つの方法にはそれぞれ異なる特徴がありますが、どの方法であっても壁を壊す工法に比べると、はるかに工事期間と費用を抑えられます。その為、近年の窓のリフォームは、壁を壊さないでする方法が主流です。
3つの方法の中には窓を小さくしたり、窓の開き方タイプを変えたりできる方法もありますが、どの方法であっても窓の位置を変えたり、大きいサイズにしたりすることはできません。
壁を壊す方法と壊さない方法の比較
壁を壊す方法 | 壁を壊さない方法 | |
全体の費用 | 高 | 中~低 |
ひと窓にかかる費用 | リフォームする窓の数が多いほど一窓ごとの費用は割安になる | リフォームする窓の数には影響されない |
自由度 | 窓の位置・サイズ・開き方に制限がない | 位置は変えられない
方法によっては小さくしたり開き方を変えたりできる |
リスク | 窓の位置やサイズによっては耐震性が低下する恐れがある | 耐震性への影響はない |
壁を壊さない窓のリフォームの3つの種類
壁を壊さない窓のリフォームには3つのリフォーム方法があります。
カバー工法で行う窓交換のリフォーム
カバー工法とは、今ある窓枠はそのまま残し、その上に新しい枠を取り付け、サッシごと窓を交換する窓のリフォームの工事方法です。壁を壊さないので費用と期間が抑えられますが、いくつかの制限が生まれます。一窓およそ半日で工事が完了します。
カバー工法の窓交換でできること
他の2つの窓のリフォームではできなくても、窓交換ならできることが2つあります。
窓のサイズを小さくできる
浴室の窓が大きく冷気が侵入してくる、外部からの視線が気になるというような状況にある場合は、窓のサイズを小さくできます。
窓の開き方タイプを変えられる
引き違い窓では、風のある日でも「風が壁に沿って逃げて行ってしまう」という状況になることがあります。このような場合、ウィンドキャッチ窓とも呼ばれる縦すべり出し窓に交換すると、逃げていく風が窓ガラスにあたって部屋の中に入ってきます。
窓交換では、これ以外にも、間取りや窓まわりの環境に合わせて、窓の開き方タイプを変えられます。
変えられるタイプ
交換する窓によって変えられる開き方タイプが異なります。
トリプルガラス樹脂窓(樹脂フレーム + トリプルガラス)
FIX窓・縦すべり出し窓・たてすべり出し窓 2連窓・ウィンドキャッチ連窓(3連窓)・すべり出し窓・テラスドア(単窓・2連窓・3連窓)
樹脂窓(樹脂フレーム + Low-E複層ガラス)
引違い窓 2枚建・引違いテラス戸 2枚建・引違いテラス戸 4枚建・片上げ下げ窓・FIX窓・たてすべり出し窓(単窓・2連窓)ウィンドキャッチ連窓(3連窓)・すべり出し窓
アルミ樹脂複合窓(アルミ樹脂複合フレーム + Low-E複層ガラス)
引違い窓 2枚建・引違いテラス戸 2枚建・引違いテラス戸 4枚建・片上げ下げ窓・FIX窓・たてすべり出し窓(単窓)ウィンドキャッチ連窓(3連窓)・すべり出し窓
参考サイト:YKKAP窓の教科書 窓の開き方イロイロ
窓交換にかかる費用
窓交換ではサッシの素材とガラスの種類によって製品が変わります。
アルミ樹脂複合サッシは樹脂サッシより費用を抑えられます。ガラスは複層ガラス→Low-E複層ガラス→トリプルガラスの順に製品価格が上がっていきます。
YKKAPのサイトに記載されている窓交換の参考価格
参考価格(引違い窓)商品代 + 工事費
大 | 中 | 小 |
幅 160 ~ 190cm
高さ 190 ~ 200cm |
幅 160 ~ 190cm
高さ 90 ~ 110cm |
幅 70 ~ 80cm
高さ 90 ~ 110cm |
約 26〜36 万円 | 約 18〜25 万円 | 約 15〜22 万円 |
引用:YKKAP 樹脂窓ラインアップ
この費用の幅は、ガラスの種類、サッシの種類、サイズによるものです。
新潟エリアでの窓交換の費用
窓交換の費用(製品価格+工事費) | 腰高窓 | 掃き出し窓 |
複層ガラス+
アルミ樹脂複合サッシ |
約13万円~20万円 | 約19万円~26万円 |
Low-E複層ガラス+
アルミ樹脂複合サッシ |
約15万円~22万円 | 約21万円~29万円 |
新潟エリアでの窓交換の価格について詳しくはこちらからお問い合わせください。
内窓を設置して二重窓にするリフォーム
室外側の窓はそのままにし、室内側に新たな窓を設置するリフォームです。窓の取り外しがないので、窓交換よりさらに工事時間と費用を抑えられます。ひと窓およそ1時間で工事が完了します。
内窓設置でできること
3つの方法にはそれぞれ防音効果がありますが、内窓設置には他の2つの方法とは比較にならないほど防音性を高められます。
また、マンションの中には規約によって窓交換は許可されないことが多いのですが、内窓設置は許可されるケースが多くあります。
プラマードUの内窓設置にかかる工事費込み価格
YKKAPのサイトに記載されているマドリモ プラマードUの工事費込み価格
大 | 中 | 小 |
幅 160 ~ 190cm
高さ 190 ~ 200cm |
幅 160 ~ 190cm
高さ 90 ~ 110cm |
幅 70 ~ 80cm
高さ 90 ~ 110cm |
約 11〜18 万円 | 約 6〜12 万円 | 約 5〜11 万円 |
引用:YKKAP 樹脂窓ラインアップ
新潟エリアでの内窓設置にかかる工事費込み価格
YKKAPマドリモ プラマードU
内窓設置の費用
(製品価格+工事費) サッシは全て樹脂サッシ |
腰高窓 | 掃き出し窓 |
複層ガラス | 約7万円~9万円 | 約11万円~13万円 |
Low-E複層ガラス | 約8万円~10万円 | 約13万円~15万円 |
防犯合わせ複層ガラス | 約14万5000円~16万円 | 約21万5000円~23万円 |
大信工業 内窓プラスト
一般的な内窓に比べて気密性が高いため、優れた断熱性と防音性を備えている内窓です。
内窓プラスト設置の費用
(製品価格+工事費) サッシは全て樹脂サッシ |
腰高窓 | 掃き出し窓 |
複層ガラス
厚み 18mm |
約10万~12万円 | 約14万~16万円 |
Low-E複層ガラス
厚み 18mm |
約12万~14万円 | 約16万~18万円 |
防音合わせ複層ガラス
厚み 6.8mm |
約19万~21万 | 約23万~25万 |
防音合わせ複層ガラス
厚み 12.8mm(最厚) |
約22万~24万 | 約29万~31万 |
同じ種類のガラスであっても、ガラスのサイズが小さいほど価格は抑えられ、大きいほど嵩むので価格に幅があります。
新潟エリアでの窓交換の価格について詳しくはこちらからお問い合わせください。
内窓関連コラム
ガラスだけを交換するリフォーム
今あるサッシに新しいガラスを入れ替えるリフォームです。ガラスを交換するだけなので、内窓設置よりさらに工事時間と費用を抑えられます。ひと窓およそ30分で工事が完了します。
90cm×90cm/1枚:厚さ5~12mmのガラスの場合の一般的な費用
複層ガラス | 約3万~5万円前後 |
Low-E複層ガラス | 約3万~6万円前後 |
3つのリフォームの比較
窓のリフォームはリフォームの方法によって工事の方法、完了までの時間、費用、できることが変わります。また、同じリフォームの方法であってもガラスとサッシの選び方で効果の高さと費用が変わります。
窓交換 | 内窓 | ガラス交換 | ||
サッシ | 樹脂
アルミ樹脂複合 |
樹脂
|
なし | |
ガラス | トリプルガラス | 複層
Low-E複層(遮熱・断熱) 安全合わせ複層ガラス |
複層
Low-E複層 (遮熱・断熱) |
|
断熱性 | ガラスの種類によって異なるがどの方法でも効果が得られる | |||
結露 | 抑えられる | サッシの結露はなくならない | ||
気密性 | 向上する | プラストは特に向上する | 変わらない | |
防音性 | ||||
遮熱性 | 遮熱タイプを選ぶと向上する | |||
工事時間 | 半日 | 1時間 | 30分 | |
費用 | 高 | 中 | 低 | |
サイズ | 小さくできる | 変更できない | ||
開き方 | 変更できる |
もし、大掛かりな改築を行う場合には、足場も組まれていますし、外壁も壊すので窓選びの自由度はほぼ無限です。それ以外の場合には、目的に合わせてリフォームの方法を選ぶことが大切です。
100万円前後で家中の窓を断熱化したい場合や、深刻な騒音の悩みがある場合には内窓、窓のサイズや開き方を変えたい場合には窓交換というように、リフォームの目的と間取りや窓まわりの環境、予算に合わせて最適な窓を選ぶことが、リフォームの目的の達成度を高くします。
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